2013年8月・四国鉄道旅(9)
2013年 09月 07日 (土) 17:43 | 編集
-三日目(後編)・坊っちゃん列車と道後イタリアン -

松山市内観光を終え、これから道後温泉へと向かいます。道後温泉へは路面電車で行けるのですが、どうせなら普通の路面電車ではなく、伊予鉄道ご自慢の「坊っちゃん列車」と言うのに乗ってみましょう。

まずは一旦、大街道から路面電車に乗って松山駅前へ。ここで預けていた荷物を取りだします。

さて、「坊っちゃん列車」は松山駅前からも乗れるのですが、その一つ手前の古町が始発とのことで、せっかくなら始発から乗ってみようと古町へ行ってみます。後になって思えばこのチョイスが大正解でした。


古町の駅は、路面電車の電停と市内電車(普通の電車)の駅とが一緒になった造りで、構内には列車の車庫らしきものもあったりとなかなか大きな駅です。


待つことしばし。坊っちゃん列車がやって来ました!!

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これが伊予鉄道の坊っちゃん列車です。

見た目は完全にSLですね。小型のSL。その後ろに一両、小さな客車が付いています。

この坊っちゃん列車、夏目漱石の小説「坊っちゃん」の中でも出てきた、その当時に走っていた小さな蒸気機関車がけん引していた列車。それを現在に復刻させて走らせているものなんですね。


従って、これ見た目とは違って実は蒸気機関車じゃあありません。ディーゼルなんです。

現代の街中で蒸気機関車を走らせるワケにはいきませんからね…煙の公害だとか色々と…。


さあ、では車内へと入ってみましょう。

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見た目だけじゃあなく、車内もしっかりレトロ。床も壁も木製なのは勿論、なんと座席までも木製。きちんと当時の様子を再現しているんですね。


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この天井照明のレトロさがなんとも泣かせます。

本物の古い車両じゃない、復元のこういうレトロ風列車って鉄趣味的には馬鹿にされることも多い様な気もするのですが、この坊っちゃん列車。どうしてなかなか良い仕事してますよ?


で、これが走り出すと揺れる揺れる。ガタンゴトンとダイレクトに振動が身体に伝わって来ます。ディーゼルだからでしょうか、通常の路面電車よりもよく揺れます。座席も堅い木のイスなもんだから振動を吸収するクッションも何も無いですしw

あと、冷房も無いんですよね。一応窓は開いているのですが、大してスピードも出てないもんだから風もあんまり入ってこないですし、正直車内は暑いです。

まあ、普通の路面電車に乗った方が快適ですねwただ、一回は話のタネに乗っておくのは面白いと思いますよこの坊っちゃん列車。

車掌さんが乗務して常に街中の見どころだとかアナウンスしてくれるので観光に来た方には良いと思いますし、鉄趣味的にも路面電車ならぬ路面ディーゼルと言うのは他になかなか例を見ない貴重な存在かと。


ただ、この坊っちゃん列車はやはり人気があるのかよく混みます。僕が古町で乗った時はガラガラでしたけど、次の松山駅前でどさっと人が乗って座席はほぼ埋まる形に。更に大街道だとかでもたくさん人が乗って来ていつの間にか車内は満員電車の様に…。

こうなってしまうと、せっかくの坊っちゃん列車でも風情も何もあったもんじゃないですねw


さて、坊っちゃん列車に揺られること20分強。道後温泉へとやって来ました。

ここで、坊っちゃん列車は引き込み線の方へ入って行きます。

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通常の路面電車みたく両方に運転台があるワケじゃありませんから、一旦引き込み線に入って向きを変えないといけないんですよね。

だけど折り返すのかと思いきやそうではなく…。

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こんな風に、道後温泉駅前の広場へ伸びている線路の方へとやって来ました。実は、この車両の停まってる手前には「坊っちゃん列車」の石碑もあったりして、この一帯が撮影スポットになってるんですよね。

乗って来た乗客たちは思い思いにここで記念撮影が出来ると言うワケです。僕も勿論、車掌さんにシャッターお願いして撮って貰いましたw


さあ、坊っちゃん列車でのショートトリップを終え、道後温泉へ向かいます。向かいます…と言っても駅を降りたらもうすぐに温泉街なんですよね。

まだ時間も早いのでちょっと観光をします。


道後温泉に来たらまずはここ。

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有名な道後温泉本館。非常に趣のある建物ですね。戦前に建てられた建物で、国の重要文化財にも指定されています。建物が立派なのは勿論、きちんと公共の湯として機能しているんですよね。

どうせなのでお湯に入ろうかと思ったのですが…とても混んでそうなので止めましたw

ただ、お湯に入らなくても中を見学させて貰えるコースもあるんですよね。と言うのもこの道後温泉本館には皇族の方の為の風呂や部屋があったりして、そちらも見せてもらうことが出来るんです。

せっかくなのでそちらは見学して来ました。なんかもうね…色々と凄かったです。実際は天皇の為の湯は今はもう使われることはないそうなのですが、あの部屋は一度観ておく価値はありますね。


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こちらは「伊佐爾波神社」。石段を登っていった先にお社があります。勿論、上まで登ってお参りをしてきました。


あとは正岡子規の博物館があったり…そんなのをぶらぶら散策して、そしていよいよホテルへ。


本日の宿は「オーベルジュ道後」。

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温泉に泊まりに来たのに和風のいわゆる温泉宿ではなく、こんな洋風の洒落たリゾートホテルっぽいところをチョイスしてしまいましたw

でもこのチョイスは我ながらになかなか正解だったかと。と言うのもやはりきちんとしたホテルだなぁと感じたのが、入ってチェックイン時にすぐにウェルカムドリンクのサービス。

コーヒーやソフトドリンク類だけでなく、ビールもありました。昔の僕ならば迷わずにビールをチョイスしたのですが…でもグッと堪えて普通のお水にしましたw

最近は旅先でも昼間はあまりお酒飲まない様にしているんですよね。別に控えているとかじゃあなくって、その方が夜に飲むお酒がより美味しくなるからと言うだけなんですが。

チェックインを済ませ、部屋でくつろいでゆったりのんびり…そしてお風呂。洋風の宿とは言ってもさすがは道後温泉。きちんと温泉大浴場があります。しかも道後温泉本館と同じ湯を引いているらしいですね。

更に言うと、僕が入りに行った時は他に誰もお客がいなくて…完全に貸切でした。もしかすると皆、道後温泉本館のお湯へ入りに行っているのかもしれませんね。

そう考えるとやっぱり、本館の湯へ行かずにホテルをお風呂を選んで正解だったと思います。広い大浴場を独りで貸切と言うのは本当に気分の良いものですから。


さあ、そしてお待ちかねの夕食。僕がこの宿を選んだのは夕食メニューに魅かれたからと言うのもあります。

こちらの宿、夕食は1Fのレストラン「イル・ポジターノ」でイタリア料理のコースが供されるんですよね。歴史ある温泉町で食べるイタリアンと言うのもなんだか趣があっていいじゃないですか。


席に案内され、まず出て来たのはカルパッチョ。

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魚も美味しいけれど、生の野菜がさっぱりして美味しくって、こういうのが一皿目に出てくると胃が覚醒する様な感じがして良いですね。


この後、スープとパンを挟んで次に出て来たのがパスタ。

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パスタはトマトの冷製パスタ。まるで素麺みたいに細いパスタなんだけど凄くコシがあります。とてもしっかりとした食感。そこにトマトとバジルの鮮烈な風味も生き生きと効いています。

そして何よりトマトが甘い…甘いの!! まるで果物みたい…。


続いてピッツァ・マルゲリータ。このレストランはピッツァが有名らしいんですね。

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ピッツァと言うとパリパリした食感を持ち味にしているお店も多いですが、こちらのは逆にもちもちふわふわとしています。その食感がとても心地良いんですよね。これ、生地と焼き方が本当に素晴らしいです。

そしてチーズの濃厚な旨みと弾ける様なバジルの風味…これ、本当に美味しかった!!


メインディッシュの魚はタイ。

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乾燥トマトとオリーブで地中海風な味付け。身の部分もほろりと口の中でとろけて美味しいのですが、皮部分がトロリとしてこれが何とも言えません…。


最後の〆には勿論デザート。

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葡萄のゼリー寄せと果物。それにマンゴーシャーベット。料理が全体的にチーズやオイルをたっぷり効かせたものが多かったので、デザートはケーキとかよりもこういう感じがサッパリして合いますね。

そしてこのマンゴーシャーベットが凄い。シャーベットってよりもこれマンゴーそのままじゃん?て感じで口の中にしっかり繊維を感じる程。とても新鮮なシャーベットって感じでした。


さて、美味しい料理には勿論ワイン。

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ワインも結構色々な種類があったのですが、どうせイタリア料理を食べるんならワインもイタリアのものが良いよね…とピノ・グリージョをチョイス。

これはいかにもイタリアの白と言った感じのワインでした。ピノ・グリージョってアルザスのピノグリと同じ品種なハズなのにどうしてこうも味が違うのか…本当に面白いんですよね。

一言で言うのならアルザスのピノグリ:こってりハチミツやアンズの味わい。イタリアのピノグリージョ:爽やかな青リンゴってイメージ、でしょうか。

昨日の高松で飲んだプィィ・フュメみたいな奥行きだとかは勿論無くって、非常にカジュアルな雰囲気のワインだったのですが、でもやっぱりイタリア料理にはよく合いますね。

イタリアの白って、そのままで飲むと言うよりも料理と合わせた時に一番美味しくなる様に造られているんじゃないかしら…とそんな風にも感じたワインでした。


美味しいイタリアンに舌鼓を打ちながら、こうして道後温泉の夜は更けて行きます…。


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Comment
この記事へのコメント
坊ちゃん列車。なんか懐かしい記憶が戻ってきた。イタリアンな観光には圧倒します。
2013/ 09/ 08 (日) 01: 37: 13 | URL | ヘイホー # -[ 編集 ]
>ヘイホーさん
坊っちゃん列車はなんとも郷愁を誘うものがありました。お世辞にも乗り心地は良いとは言えませんでしたが…w
2013/ 09/ 08 (日) 07: 38: 12 | URL | オウジー # -[ 編集 ]
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