「あまゆる。」1巻。
2014年 01月 03日 (金) 08:15 | 編集
では、先月発売のKRコミックスの中から「あまゆる。」1巻の感想的なもの行ってみましょう。


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この「あまゆる。」、去年の秋くらいからまんがタイムきららキャラットで連載が始まった、マウンテンプクイチ先生による作品ですね。

きららキャラットは長らく自分の中ではきらら4コマ全誌の中で最も低い評価をしていたのですが、その評価が上向きになるキッカケを作った作品と、そう言っても過言ではありません。

自分の中では今のキャラットでは1,2を争うぐらいに大好きな作品です。


一言で言ってしまえばこの作品は田舎×百合。そう言って良いでしょう。

主役はこの表紙のハルちゃんとアヤちゃんの2人。黒髪の方がハルちゃんで金髪の方がアヤちゃん。彼女達は田舎の女子校に通っていて寮生活をしています。


裏表紙はこちら。

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こちらに映ってる2人はマオちゃんとユウちゃん。ハル&アヤの同級生で、この4人の学園生活や日常、色々なイベント…そんなのが田舎暮らしならではの独特の空気感と共にゆるふわっと描かれていますね。


さて。先程この作品は「田舎×百合」だと書きましたが、百合と言ってもそんなにディープなものではありません。肉体的な接触はせいぜい手を握ったり腕を汲んだりと言った程度のもの。

きららキャラットらしい、ふわっと可愛らしい微百合だな…と、雑誌で読んでる時はそう思っていたのですが、しかしコミックスで改めて読み直すと結構濃厚に感じられるんですよねこれが。うん、決してディープでは無いのだけれどでも濃度は高い。

と言うのも密着度が高いんですよね。

「手を握ったり腕を汲んだり」と言う、確かにそれ以上のことはしていないのですが、でも例えばハルとアヤに関して言えば、作中2人で登場するシーンはほぼ必ず手を繋いでいたりします。

いやこのシーンって別に手繋いでる必要無いんじゃね?と思う様なシーンでも必ず手繋いでますw

で、ハルちゃんがアヤちゃんぞっこんなのは見ていてもう明らかなのですが、対するアヤちゃんの方も常にツンデレな感じながらもうハルちゃんのこと好きでたまらないんでしょ?と言うのが伝わってきて読んでて悶えまくりですw

アヤちゃんは常にハルちゃんに対して「期待」してるんだな…と言うのが分かるんですよね。例えばお風呂の回の話なんかがそう。明らかに彼女はハルちゃんと2人きりで入りたかったんだろうな…と言う感じがしますよね?


マオちゃんとユウちゃんの2人はハル&アヤ程密着度が高いワケでは無いのですが、しかしこの2人の間にもなんとも言えない、良い空気が流れているんですよね。

なんだろう…ユウちゃんが常にマオちゃんを守りたいと思っている様な、そんな感じでしょうか。ユウちゃんはマオちゃんが可愛らしくて気に掛けたくて仕方が無くって、マオちゃんもそれを心地良く思っているのが分かります。


さて。

百合と並んでこの作品のもう一つ重要なファクターの「田舎」。その描写はかなり徹底しています。

例えば、学校行事で田植えをしたり…と言ったネタを平気で繰り出してきます。田舎系作品は世の中に数あれど、田植えをネタにする作品はそうは無いのではないでしょうか。特にこういった「萌え」系の作品であれば。

そして単にネタとしてそう言った田舎的な要素を入れて来るだけではなく、描写が徹底しているんですよね。背景なんかも豊かな自然風景は勿論のこと、古い民家だったり農業機械だったり…そう言ったものの描写が非常に細かい。

思うに作者のマウンテンプクイチ先生は田舎暮らしに対して造詣が深いのは勿論、様々な事柄に対してディテールにこだわりのある人なんだろうな…と言う気がします。BBQの話で釣り上げた魚なんかも、きちんと渓流にいるマス科の魚だと分かる描かれ方でした。


個人的にその「こだわり」を強く感じ、そしてこの作品を一気に大好きになってしまったのが、キャラットにゲスト掲載2話目で載った時のこのエピソード。

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このコマに映っている鉄道車両。これJR九州のキハ220形200番台と言う車両ですね。ハッキリと車両の形式が分かる形で描かれていると言うだけでも凄いのですが、本当に凄いのはその次のコマ。

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「しまったぁ電車じゃなくて気動車(ディーゼル)だったぁ」

キャラットでこれ読んだ時は本気でぶったまげました。いや、上のコマでキハ220形200番台を出しておきながらハルちゃん達が「電車」と言っているのはまあ、よくある間違いなんだろうなぁと、そう思ったんですよ。

だけどその直後のオチのコマでしっかり「気動車」と明記している。前のコマの電車がうんぬんのくだりはミスではなく伏線なんですよね。きちんとオチとして昇華している。

そして更には「気動車」に「ディーゼル」のルビ。この徹底ぶりはただものじゃあありません!!


恐らく…と言うか確実になんですが、マウンテンプクイチ先生は鉄道とかお好きなんじゃないかと。作中にはこの他にキハ125なんかも登場しますしね。

更に言うとキハ220形200番台は作中に車内の描写もありますし、この1巻の巻末描き下ろしにはキハ125の車内描写もありますし…!!


そんな「あまゆる。」、鉄道ファンにも自信を持ってオススメ出来る作品だと思います(?)

そしてこれらの車両と、作中で飛び出すアヤちゃんの方言からして、舞台は豊肥本線か久大本線かそのどちらかの沿線沿いなのではないかな…と予想されます。


さて。

そんな「あまゆる。」1巻ですが、当然の如く特典集めもしてきましたw


まずはWonderGOOのポストカード。

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アヤちゃんにべたべたひっつくハルちゃん。もう作中ではお馴染みの光景ですねw

しかし、アヤちゃんはハルちゃんにベタベタひっつかれて、うっとうしい素振りをたまに見せつつも絶対に嫌がったりしないんですよね。と言うかむしろ喜んでる。これは間違いありません。


次にCOMIC ZINのポストカード。

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白黒ですけど、ぺらぺらのいわゆるメッセージペーパーでは無くってきちんとしたポストカードになっています。こちらの絵柄はユウ&マオ。

ユウちゃんの影に隠れるマオちゃんと言う構図、この2人の関係性を非常によく表しています。作中でもユウちゃんってマオちゃんの騎士(ナイト)的な存在なんですよね。


続いてメロンブックのイラストカード。

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こちらも絵柄はユウ&マオ。青空の元、何かを眺めている2人。

彼女達の見ている光景は果たして一体どんなものなのでしょうか…そして2人で何を話し合っているのかなぁ、とか色々と妄想が捗っちゃいます。

ちなみにこのイラストカードはポストカードではなくもう少し大判サイズのもの。いや、大判サイズなのは嬉しいのですが、でもポストカードと違って収納に困るのですよね…ポストカードならば専用のアルバムに仕舞えるのですがw


最後に、とらのあなの小冊子。

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こちらも表紙はユウ&マオの2人組。

だけど裏側はハル&アヤの2人になっていて、同じ部屋でくつろぐ4人と言う構図になってます。そして中身の方は野球をしている4人と言う絵なのですが、それぞれの表情やポーズに個性がよく表れています。特にハルちゃんの手…一体何しようとしてるんですかw


特典に関しては以上で。

意外にもハル&アヤではなくマオ&ユウの絵柄が多かったですね。実際にはこれ以外にもハル・アヤ絵の特典が出ているのですが、それが全てぺらぺらのメッセージペーパーだったのでスルーしました…。


そんな「あまゆる。」1巻。田舎系作品が好きな人も、百合が好きな人も、そして鉄道が好きな人にも自信持ってオススメ出来る作品かと思います。

きららには田舎系作品は続きにくいと言う妙なジンクスがあるのですが、でもこの作品ならば必ずそれを打ち破ってくれると、そう信じています!!


Comment
この記事へのコメント
鉄道にこだわりのあるオウジーさんにとっては、二重三重に楽しめる作品でもありますね。わたしは鉄道に関しては素人ですが、上記2コマやGWに買い物に行くときの駅の描写は、そうとう力を入れて描いてると思われます。もちろん百合に関してもゆるいのは好きですので、わたしも相当楽しませてもらってるし、あまゆる。をきっかけにCarat自体も充実してきたのを実感してるのは私も同じです。
2014/ 01/ 05 (日) 06: 11: 24 | URL | minami # 22hNL7Yc[ 編集 ]
>minamiさん
ホントこの作品は描写が徹底しているなぁと感じます。鉄道や駅もですし、なにより田舎の風景そのものの描写…。

今のキャラットでダントツに好きだと言える作品なので末長く続いて欲しいものです。
2014/ 01/ 05 (日) 07: 45: 51 | URL | オウジー # -[ 編集 ]
世間の評価は分からないですが、個人的には結構好きで、舞台の推定などもしてます。

すでにご推測されているとは思いますが、引用されていた絵が久留米行で、かつ都会(多分福岡市)の2人が久留米からの乗り継ぎでなく、高速バスで移動していることから、学校は、うきは(杷木)のあたりかと(実際に該当する学校はないようですが)。
アヤが目を輝かせた場所が、吉井のゆめタウンで、帰りに寝過ごして到着したのが日田。

実際のところは分かりませんが、色々想像するのが楽しいですね。
2014/ 01/ 13 (月) 16: 18: 49 | URL | magmag # -[ 編集 ]
>magmagさん
なんと…僕よりも全然本格的に推理されていますね…僕は車両から豊肥本線か久大本線のどっちかだろう…位にしか考えてなかったので…。

確かに車中に「久留米行き」が登場しているから豊肥本線ではなく久大本線ですね。

色々と推測するとますます楽しくなりますね…!!
2014/ 01/ 14 (火) 07: 28: 34 | URL | オウジー # -[ 編集 ]
あまくてゆるいけれどもぬけてはいない。
管理人様お久しぶりです、紅玉です。寒さと雪もどうにか一段落着いた模様なのでニョロニョロと出て参りました……。

「あまゆる。」は、同時に単行本発売となった、つっつさんの「ハレハレハレルヤ!」と並んで、今後のキャラットの“希望の星”たり得るのではないかと。(切望)
作者さんが「けいおん!」fanな事も共通していますが……。

美味しい百合描写と、リアルで地に足の着いたローカル描写。先日惜しまれながら完結した「トモダチログイン」と読み比べて楽しむのも通だろうと思いますが、やっぱり、あまゆるの方が、リアル九州人の視点で貫徹されている分、一枚上手と感じました。
方言も正確に考証されているのでしょうし……。

(因みに、②巻収録分には西鉄バスらしき路線バスも登場したり)
2014/ 02/ 11 (火) 14: 24: 56 | URL | 紅玉国光(富山市) # xTjF.3u6[ 編集 ]
>紅玉国光さん
どうもお久しぶりです。

「あまゆる。」は僕もキャラットの希望の星だと思ってます。あとは個人的には「NEW GAME!」「イキモノシステム」辺りでしょうか…。

「あまゆる。」はホントおっしゃる通り、ローカル描写が徹底しているなぁと感心します。風景や列車、方言などなど…。

今後も末永く続いていって欲しい作品ですね。
2014/ 02/ 12 (水) 17: 55: 29 | URL | オウジー # -[ 編集 ]
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