「ガールフード」1巻。
2015年 03月 07日 (土) 08:05 | 編集
では、先月発売のKRコミックスの中から「ガールフード」1巻の感想行ってみましょう。


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この「ガールフード」、現在放映中の「幸腹グラフィティ」のテレビアニメに合わせて出てきたアンソロジー企画と言った感じですね。表紙は当然、川井マコト先生の「幸腹グラフィティ」。

と言うことで、僕は最初てっきり「幸腹グラフィティ」のアンソロジーだと思い込んでたんですよね。だけど読んでみたら違ってたのでビックリ。

うん、これ「幸腹」のアンソロではなくってあくまで「おんなのこ×食事」をテーマにしたアンソロジー本ってことなんですよね。なので、参加された各作家さんの食に対する趣味だとかが伺える、そんな内容になっています。


今回、このアンソロは特典目当てもあって2冊購入。

まずはとらのあな特典。

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コミックス表紙と同じく、川井マコト先生による「幸腹」の三人のカットですね。


そしてCOMIC ZIN。

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フライ先生の絵によるカット。こちらはこの「ガールフード」の裏表紙に描かれた絵と同じものとなっています。


では以下、各作品の感想などを。


・巻頭イラスト
巻頭には「おやつイラスト」と題したイラストが載っています。なんと言っても個人的にはやっぱり、あのCUTEG先生のイラストが載っているのが見逃せないポイント。ええ、きららミラクで「スイート マジック シンドローム」を連載されていたCUTEG先生ですね。

CUTEG先生のイラストの可愛さ、そして甘いお菓子との親和性は既に「スイート マジック シンドローム」で充分に証明済み。今回のイラストも本当に可愛くって甘そうないい匂いが漂ってきて…実に眼福でした。はぁ…。

それにしてもCUTEG先生、きららミラクにまた戻ってきて欲しいです…。


・きみが彩る朝ごはん
作者は川井マコト先生。そしてこの話はいわば「幸腹グラフィティ」の特別編になりますね。そう言えば川井先生がこうして4コマじゃないストーリー形式の漫画描かれるのを見るのは初めてかもしれません。

でも、ストーリー形式の「幸腹グラフィティ」…実に良かったです。リョウちゃんときりんちゃんのいつもの朝。いつもの様にリョウちゃんが朝ごはんを作って…。

だけどこの日はふいにおばあちゃんのことを思い出してしまって…だけど隣にはきりんちゃんが眠っていて、そんな彼女を見ながら作る朝ごはん。

それはいつもと同じ材料なんだけど、いつもとちょっと違うメニューで…そんな朝はいつもと同じなんだけど、でもいつもとちょっと違う暖かい朝。

この作品最大の持ち味とも言える「人の触れ合いの暖かみ」がしっかりと感じられる、良質のストーリーだったと思います。川井先生のストーリー作品、もっと読んでみたいですね。


・ふたりごはん
作者は無印きららで「コドクの中のワタシ」を連載中の華々つぼみ先生。ラスト付近の展開まではずっとセリフ(吹き出し)の無い無声劇と言うスタイルで度肝を抜かれました。華々先生、こういうのも描けるんだなぁ…凄い!!

いやこの無声劇が、セリフが全く無いのにも関わらず表情や仕草できちんと登場人物の心情を描写して見せてるんですよね。大好きな女の子の為にお弁当を作る女の子のひたむきさだとか、2人のドキドキ加減だとかがしっかりと伝わってきます…。

この作品で華々先生の新たな可能性を充分に見せつけられてしまった感がありますね。

そしてこの2人の行く末は…結局のところ三つ編みちゃんはショートカットちゃんの「食べている表情」が好きだったと言うオチなのですが、でも全体に漂っている雰囲気はもう百合そのもの。

いや実際これ「食べている表情」も好きなのであって、多分三つ編みちゃんはショートカットちゃんのことが大好きなハズ。ショートカットちゃんの方も満更でも無さそうですし、2人とも末永くお幸せに。


・放課後ごはん
作者は高野きのこ先生。お腹が鳴っちゃう音がコンプレックスな女の子と、友人のカメラ少女とのお話ですね。商店街での買い食い、アツアツ揚げたてのカレーパンがとっても美味しそうでした…外側サックリ、中はトローリ、そんなカレーパンが…ああ…。

ところで作者の高野きのこ先生ってもしや、以前にキャラットで「九十九神いりませんか?」を描かれていた高遠のね先生だったりしますか…?

このガールフード発売後からきらら系のフォロワーさんが何人かそんな風に呟いているの見ましたが確かにこの絵柄と言い作風と言い…たぶん…そうですよね…?


・はじめてのごはん
作者は水口鷹志先生。ダークなトーンの画面で、人の生き血を啜るヴァンパイアと言う、なんだかちょっとご飯ものらしくない話が来た…と思いきや、本編はしっかり和み系なごはん物でした。

ヴァンパイア少女と飲み屋の女将さんとのハートフル百合(?)コメディ。女将さんの血を吸ってやろうと来たハズがすっかり女将さんの手料理に手懐けられちゃってるヴァンパイアちゃんが可愛らしくて、なんだか読んでてほっこりしちゃいますね。

しかしこの作品読んで思ったのは、百合と言うのは何も少女同士だけじゃなくって、こういう歳の差カップルもアリなんだなぁ…と。女将さんから見ればヴァンパイアちゃんは娘くらいの歳らしいのですが…うん、歳の差百合。アリだ。素晴らしい。


・美味しかしましごはん
作者は無印きららで「サンタクロース・オフ」連載中の阿部かなり先生。これがなんと飲み会のお話来ちゃいました。連載の「サンタクロース・オフ」が小学生の女の子達のお話なのにこちらは真逆、お酒飲める大人の話とは…。

とは言え、話の主人公のこまりまりこちゃんは年齢的には23だけど見た目的にはかなり幼い感じですね。阿部先生の作風にはあまり大人っぽ過ぎるタイプは合わない(と言うか想像出来ない)のでこれ位のバランスで良いのかもしれません。

そしてこの作品、食べ物的には多分この1冊の中で一番僕の好みのツボ直球です。だって飲みの席と来て、おまけにつまみが海鮮系ばっかりなんですよね。それも舟盛りや握りと言った定番系だけじゃなく、アジのなめろうとかイカの塩辛とかかなり渋いところ突いてる。

それにお酒との合わせ方。サクサクの天ぷらにはビール、薬味の効いたなめろうには冷酒、そしてイカの塩辛は熱燗で生臭みを深みとコクに変えて…と、しっかり通の飲み方なんですよね。

これを見るに阿部先生ってかなりお酒好きな方なんだろうなと思います。いや、これお酒好きな人じゃなかったらこれだけきちんと描写出来ないと思うもの。

阿部先生の描く可愛い女の子がしっかりと、お酒を楽しんでいるその姿はとても新鮮でもあり、非常に眼福でありました。ごちそうさま!!


・女のお夜食ごはん
作者は井ノ本リカ子先生。仲良し姉妹のお夜食の話。妹さんはテスト勉強しているところ見るに高校生くらいでしょうか。対するお姉ちゃんは原稿の締め切りと言っているから作家さんか何かかな?

そしてこの作品、この1冊の中で間違いなく、ダントツで一番エロかったと思います。まずなんと言うか女の子が非常に肉感的。ムッチムチなんですよね。

そのムッチムチの女の子が美味しそうに夜食を頬張る姿…これをエロスと言わずしてなんと言うのでありましょうか。幸腹グラフィティも食べるシーンがエロいとよく言われますが、それを遥かに凌駕するエロさ。いやはや…ごちそうさまでした。


・おしゃべり~なごはん
作者は以前、きららミラクで「くじらジュブナイル」を連載されていた群青ピズ先生。ハンバーガーを食べる女子高生2人と言う、きちんと女子高生らしいシチュエーションのお話だったのですが、そのハンバーガーに対する主人公のコのウンチク語りっぷりが…。

そして友人のコのオチの一言。「ウンチク聞きながら食べる食事ってあんま美味しくないよね」がものすごい破壊力で、前半のウンチク語りは全てこの為の布石だったんだなぁ、とw


・世界の果ての晩ごはん
作者は以前、きららミラクで「となりの魔法少女」を連載されていた七葉なば先生。他の作品が現実世界舞台のものだったのに対し、これは完全ファンタジーの世界。

月にいるロボット2体。おそらくかつて人が作ったロボットなのでしょう。そんな2人が人の残したレシピで料理を作って…彼女らには人が与えた「美味しいを感じる感情」があるんですよね。

本来なら味なんて分からなくても良いハズのロボットが行き着く「料理は誰かと食べるから美味しい」と言う結論。なんとも不思議だけれど暖かいお話でした。

この雰囲気、間違いなく七葉なば先生のものだなぁ…としみじみ感じますね。


以上で。

この「ガールフード」、非常に良質のストーリーアンソロ誌だったと思います。きらら系のアンソロ読んで感想書く時って大抵、気になった作品だけに絞っていたのですが、この1冊に関しては全ての作品に対して感想書いてしまいました。

他のアンソロに比べて収録作品数が少なかったからと言うのもありますが、なにより全部の作品がそれぞれに良かったんですよね。作家さん皆さんの食べ物に対するコダワリと、女の子に対するコダワリの見える、目にも舌にも美味しい一冊だったと思います。

まあ、きらら系のアンソロって「1巻」と銘打っておきながら2巻以降が出ないまま…と言うのが大いのでこれもどうなるかは分かりませんが…でも次があるなら、また別の作家さん達の「食」について覗いてみたいですね。


Comment
この記事へのコメント
買った時、巻頭イラストを見て、ふと、 「おおお…かわいい……」となりました(^^)
こうなると二巻 三巻の発売が楽しくなりますね。
今後に期待したいです。(^∇^)
2015/ 03/ 07 (土) 16: 24: 49 | URL | 銀河鉄道管理局 # -[ 編集 ]
>銀河鉄道管理局さん
確かに2巻3巻の発売を期待したいところなのですが、きらら系のこういうアンソロって大概1巻止まりになっちゃうんですよね…。
2015/ 03/ 11 (水) 09: 14: 05 | URL | オウジー # -[ 編集 ]
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