2016年2月・瀬戸内の旅(3)
2016年 03月 12日 (土) 21:25 | 編集
- 一日目(後編)・呉散策、そして本場の広島お好み焼き -

大満足の艦船めぐりを終え、次に向かったのは「酒工房せせらぎ」での酒造見学。

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三宅本店さんと言う酒造会社さんの酒造り見学が出来る施設です。艦船めぐりの呉中央桟橋からタクシーで10分少々、呉の街中を抜けてちょっと閑静な住宅街っぽいところへ行ったところにあります。


敷地内にある大きな煙突が目を引きます。

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が、この煙突はもう実際には使用されていないのだそう。今のお酒の造り方ではもうこんな大きな煙突を使うことは無いのですよね…だけどそのまま残してあるこの煙突は、いわば三宅本店さんのシンボルマークの様なものなのでしょう。


工場の入り口にはこんな杉玉が。

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江戸時代の頃は当然、今の様にネットもテレビも、広告すらも何も無かったので、新酒が出来た場合のお知らせをどうしていたのかと言うと…こうして店先に杉玉を吊るすことでその合図としていたのだそうです。

ちなみにこの杉玉は今でも毎年、秋に付け替えているのだとか。当然、吊るした時は緑色の玉なのだけれど、そこから2ヶ月程、新年を迎えた頃にはもうこんな感じに茶色くなっているのだそう。


さて、ここからは工場見学…当然、工場内は撮影とか禁止なので写真は無いのですが…でも非常に興味深く、面白い工場見学でした。

この三宅本店さん、工場が非常に近代化されているんですよね。出来上がったお酒が瓶詰めされて出荷行程に流れていくまでが全てラインで自動化されています。

勤めているスタッフの方々は実際に作業をする…と言うよりもラインのチェックだとか、何か不具合が発生した時の対処、最終的な目視などを主にされている様でした。

そんな工場の様子を、係の方が付きっきりできちんと説明とかして案内してくださります。僕は今回一人で訪れて、他に見学客も誰もいなかったのですが、それでも全部付きっきりで案内して下さるんですよね。そして見学は電話での事前予約は必要ですがなんと無料!!

ちなみに係の方が仰るには、この日はお客さんが全然いませんでしたが土日になると観光バスで団体客などが結構やって来るそうです。しかし土日は工場のラインが動いていないので、ビデオでの説明等が主になるのだとか。

なので個人的には、平日に見学に行った方が工場の生の様子が見られて面白いかと思います。それも午前中の方が頻繁に稼働しているみたいですね。

(この日は午後でも結構ラインが動いている様子が見られたので良かったです)


さて、工場を見学した後は試飲タイム。工場見学自体も無料なのに、更にその後はこれまた無料でお酒の試飲までさせて頂けます。

純米吟醸酒を中心に色々なお酒を用意して頂けました。なかには本数限定の、江戸時代に造られたお酒をそのままの製法で蘇らせたようなお酒もありました。今の日本酒とはちょっと違った風味でとても興味深く味わわせて頂きました…。

(そのお酒は限定の為売られておらず、買えませんでしたがw)

あれこれと試飲させてもらった挙句、おみやげににごり酒のカップまで…この三宅本店さん、本当に太っ腹な酒造会社さんだと思います。せっかくなので僕も色々とお酒を買わせて頂きました。

その時買ったお酒類は既にこのブログ内の酒レビューで触れましたが…どれも本当に美味しい、良いお酒でした。


あと、甘酒ソフトクリームと言うのがあったので購入。

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これ…予想以上にしっかりと「甘酒」でしたw口の中にぷぅんと甘酒の香りが広がって、それでいてミルク分は濃厚でとっても美味しい。甘酒が嫌いじゃない人ならばとても美味しく召し上がれるんじゃないかなと思います。

この酒工房せせらぎを訪れた際には酒造見学とあわせて是非お試しを!!


さて、酒造見学を終えて、ここからちょっと歩いて長迫公園へと向かってみます。酒工房せせらぎから小路を抜けて大通りへ出て、更に別の道へ入って丘を少し登ったところに長迫公園はあります。

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公園とありますが…ここは旧海軍墓地なんですよね。丘陵地の敷地内にはたくさんの慰霊碑が建てられています。


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駆逐艦「天津風」の慰霊碑。もちろんこの艦だけでなく、あの大戦で沈んでいった数々の軍艦達の、その乗組員たちの慰霊碑が建てられています。

本当はその全ての前に手を合わせてお参りをしたかったのですが…さすがに数が多過ぎる為に主だった艦だけでもお参りをしてきました。しかし…なんとも言えない気分になりますね。

まあ、墓地だからそういう気分になるのは当然なのですが…大和ミュージアムと艦船めぐりで上がりに上がったテンション、そして酒造見学の試飲でいい感じに酔っ払っていたのが全てここで吹き飛んでしまいました。

ここに慰霊されている方々の上に今の平和がある。僕達が幸せに暮らしている。それはこの先も決して、忘れてはいけないことなんだと…そう思います。

その意味ではやはり、ここに来て正解でした。あまり楽しい旅行中に訪れる様な場所では無いのかもしれませんが…。


しかしこの長迫公園。高台にあるので景色は良いです。

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こうして見ると呉と言う町は丘の上に造られた町なんだなと言うのがよく分かります。九州の長崎なんかとちょっと似た感じの地形に思いますね。


さて、ここで時間は16時近く。本当はこの後、入船山等へも行ってみたかったのですがちょっと時間的に無理そうなので駅へと戻り、そのまま広島へ戻ることとします。

バスで呉駅へ。そして広島方面へ向かう電車に。

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この時やって来た電車が通称「Red Wing」こと227系。つい最近広島地区で走り始めた、JR西の最新型の近郊形車両ですね。もちろん僕も乗るのは初めて。テンションあがりますw

車内はJR西らしく転換クロスシートが主体で、落ち着きがあってゆったりしています。広島までの時間がとても快適に過ごせました。

しかしこのRed Wingと言う愛称…どうしてもレッドウイングと言うとワークブーツのブランドと言うイメージがありますが…それが僕の中ではもうこの電車に置き換えられてしまうのかな…w


広島での宿泊はこちら。広島駅前グリーンホテル。

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昨晩に引き続きの宿泊となります。部屋はこじんまりとした感じですが、なかなかに快適。ビジネスホテルってなんか妙に落ち着くんですよねw


部屋で少し休んで、再び街へと繰り出します。さあ、飲みに行きますよ!!

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路面電車に乗って繁華街の方へ。路面電車が市民の足として定着している風景って、なんだかとってもいいですよね。


今回訪れたお店はこちら。「ジューシ」さん。

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路面電車の的場町の駅から歩いてすぐのところにあります。鉄板焼きとお好み焼きが主体のお店ですね。

今日の飲みをこのお店にしようと決めたのは勿論、広島のお好み焼きを食べてみたかったからであります。そう言えば広島って2年ほど前にも訪れてるんですけど、でも広島のお好み焼きって食べてなかったんですよね。


お店に入ってカウンターへと座り、まずは生ビールを注文。やっぱり最初の一杯は生です。真冬だと言うのにどうして生ビールがこんなにも美味しいのでしょうか…。

食べ物の方は、まずはキノコのソテー。

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鉄板焼きでは定番のキノコソテーですが、このお店のが変わってるのはキノコに加えてもやしも入っていること。このもやしがシャキシャキと心地良い歯ざわりで実に良いアクセントになっています。

ビールを飲み干して、お酒は日本酒に。広島の雨後の純米酒を頼んでみたのですが、香り高くそれでいてシャープな辛口でとても美味しい。鉄板焼きの油分をスッと流してくれる感じですね。


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鉄板エビチリ。エビがぷりっぷり。そして味付けが予想外にスパイシーでびっくり。でも、辛いもの好きの僕としてはむしろこれ位の方が嬉しいですね。付け合わせに野菜がたっぷりなのも良いです。

先程のキノコソテーもですが、もちろん全て鉄板で焼いてくれます。カウンター内に鉄板があるので、カウンター席だと焼いている様子が直に伺えるのが楽しいですね。


そしてお待ちかね…来ました!! 広島の、本場のお好み焼き!!

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ああっこれこれ…これを食べてみたかったのですよ。

このお店の基本は、キャベツ・やきそば・肉の3つが入っているのですが、僕は肉が苦手なので除いてもらい、代わりにカキをトッピングしてもらいました。

普通、トッピングの具材はそのままお好み焼きの中に入れてしまうことが多いのですが、このお店の場合はトッピングのカキを鉄板で焼いて、それから焼き上がったお好み焼きの上に載せると言うのがちょっと変わっていますね。

また、仕上げにたっぷりの青ネギを散らすと言うのがこのお店独自のスタイルの模様。僕はネギが大好きな人間なのでこれはとっても嬉しいですねw


さて…そのお味なんですが…もう、めっちゃ美味かった!!

実を言うと広島風のお好み焼き(薄い生地で焼きそばを入れる)は家でそれっぽいものを作って食べたことは何度かあったのですが…でもそれとは全くの別物!! これが本物の広島お好み焼きと言うのなら、僕が家で作って食べていたのは何だったのかと。いやまがい物以外の何者でも無かった!!

やっぱりその土地の名物はその土地へ行って食えと言うことなんですよね…。

ここのお好み焼きなんですが…とにかく、焼き加減が絶妙なんですよね。麺も生地もキャベツも、全ての焼き加減が絶妙。キャベツはシャキシャキで甘く、麺は焦げ付いてパリパリするのでもなく、かと言ってだまになる様なことは無くパラリとほどけて柔らかくも麺らしい食感。

そしてそれら全てをまとめる生地の素晴らしさ。ここには正に、食の小宇宙があると…そう言っても過言では無いでしょう。

トッピングのカキも中に入れるのではなく上に載せるスタイルにしているのがこれまた大正解。この方がカキ本来の風味が活き活きとして味わえるんですよね。勿論、それもまた絶妙な焼き加減があってこそのこと。

カウンターからお好み焼きを焼いている様子をずっと拝見していましたが…お店の主人、実に丁寧な仕事をされていました。


お好み焼きにはビール。日本酒を飲んでる途中だったのですがビールを追加しちゃいます。やはりお好み焼きにはビールしかありません。ソース味をビールでぐいっと流しこむ、この幸せ!!

それにしても…本当に美味しいお好み焼きでした。正直、お好み焼きなんて所詮は「粉物」なんだし本場で食おうがどうしようがたいして変わらんでしょ…なんて舐めてました。すみませんでした!!

その美味しさに軽く「感動」すら覚えてしまった広島・ジューシさんのお好み焼き。こうして散々飲んで食べて、広島での夜は更けていきます。


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