2017年1月・能登半島「観光列車と美食」の旅(6)
2017年 02月 10日 (金) 06:06 | 編集
- 二日目(後編)・輪島の絶品フレンチ -

輪島での観光を終え、ホテルへとやって来ました。

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本日の宿はホテルルートイン輪島。ルートインと言えば全国各地にある、有名なビジネスホテルチェーンですが、この輪島のルートインは外見がちょっとおおよそルートインらしくないと言うかビジネスホテルらしくない雰囲気。

輪島と言う土地にちなんでか、和の雰囲気を前面に押し出した作りとなってるみたいですね。


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客室の方も広々として、また深い色調の木目調が多用されていて、非常に重厚感のある落ち着いた雰囲気になっていました。ハッキリ言ってかなり快適ですw

さて、このルートイン輪島、ビジネスホテルながら大浴場があるので入ってのんびり。お風呂を出てからも部屋でのんびりと過ごします。今日の夕食は19時で店を予約してあるのでそれまではのんびり…こういう旅先で何もせずに過ごす時間もまた、贅沢ですよね…。


さて、時刻も18時半を回ったところで出発します。外に出るとすごい雪。それも、吹雪いて殴りつけるような雪ではなく、深々と静かに、重い雪が落ちてくる感じです。雪の中、足を取られぬよう慎重に、慎重に街を歩いていきます…。

本日向かったのはこちらのお店。

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フランス料理のラトリエ・ドゥ・ノトさん。輪島には現在、フレンチやイタリアン等洋食の店が何件かあるのですが、その中でも有名なお店の一つですね。

古民家を改築したと言うお店の佇まいがなんともステキ。大きな看板等も出ていないので、場所をしっかり把握していないと見過ごしてしまうかもしれません。


お店に入り、若いスタッフさんの案内で席へと通されます。そしてまず、ワインを注文。

ワインリストに目を通すと、かなりたくさんのワインが揃えてあります。国・地方も色々。フランス各地のものもあれば、他のヨーロッパの国々、またニューワールドも…と実に豊富。その中から今回選んだのはこちら。

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フランス・アルザスのJOSMEYER「GRI-GRIS」。(ジョスメイヤー「グリグリ」)

僕はとにかくアルザスのワインが好きなので、リストを見ているうちにアルザスワインもしくはアルザスで多く作られる品種のワインにしよう、そう思ったんですよね。

で、最終的に迷ったのがこの「グリグリ」ともう一つ、ニュージーランドのゲヴュルツトラミネール。どちらか決め兼ねてお店の方に尋ねたところ、オーナーシェフの方が来てくださって、本日の料理なら全体としてはこの「グリグリ」の方が合うとのことだったのでこちらに決定。

さて、このワイン。名前からしててっきりピノ・グリのワインなのかと思ったのですが、調べたところどうやらそうではなく、様々な品種のアッサンブラージュらしいですね。ピノ・ブラン主体にピノ・グリやピノ・オーセロワ、更にはピノ・ノワールまで入っているみたい。

グラスに注ぐと色は結構しっかりと黄金色系に色づいていて、香りは白い花みたいな繊細な香り中心。なるほど確かにこの香りはピノ・ブランっぽいかもです。

口に含むと微発泡とまではいかないけど少しプチプチとした感じがあって、でもエキス分たっぷりで実に濃厚なんですよね。舌触りもとろりとしてボディ感も豊かで太く、口いっぱいに甘みのある味わいが広がってなんとも幸せな気分になります。

この味わいはピノ・ブランと言うよりも完全にピノ・グリっぽい。ああ…いいです。実に良い。まさにこういうワインが飲みたかったんですよね…。


そして料理が運ばれてきます。まずはオードブルが何品か。

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一口サイズのおつまみ。左はグージェールと言ってチーズ入りの小さなシュー。右はバイ貝をタルタル風にしたもので、コリコリとした食感が楽しいですね。

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甘エビとカリフラワーのムース。じんわり甘くてクリーミィ、柔らかいお味です。


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能登のカキを使ったフラン。フランと言うのはフランス風の茶碗蒸しみたいなものらしいですが、どちらかと言うとグラタンみたいな感じと言えば良いでしょうか。これはとても身体が暖まります。今日みたいな雪の日には実にありがたいですね…じんわり、ぽかぽか。

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マリネ風になった鯖と、その下にはキヌアと言う雑穀類。トマトなども入って全体的にサッパリした味でした。

…と、ここまでがオードブル。量は少しずつとは言え、前菜の時点で4皿も出てくると言うのにちょっとビックリします。どうやらこのお店、味は勿論だけれど量の方でも満足させようと言う、そんなスタンスのお店みたいですね。


続いてカニのリゾット。

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上にこれでもか!!と言う位にたっぷりのトリュフが載っています。こんなにたくさんのトリュフ食べるのなんて初めてですよ…!!

カニは能登で取れた毛ガニなんだそう。毛ガニと言うと北海道のイメージがありますが、オーナーシェフさん曰く北陸のこの辺りでも結構取れるのだとか。

このリゾットがもう…絶品でした。カニの出汁でご飯が炊いてあって、おまけにご飯の中にはカニの身だけじゃなく内子まで入っているからもうカニの旨味たっぷり!! リゾットと言うかもうカニそのものを食べているかの様。そこにトリュフの香りが加わって…。

いやはや、これはちょっと凄かったです。


ここでパンが出てきます。

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パンにはバターと、それに塩が出てきます。お好きな方で召し上がってくださいと言うことなのでしょうけれど、それにしてもバターもいちいち洒落ている…。

パンがまたとても香ばしくて…もしかすると米粉を使っているのでしょうか。ちょっとそんな風味と言うか香りがありました。


続いてブリ。

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ブリと言えばまさに今がシーズン、そして能登…と言うか日本海側のこの地方は寒ブリの有名な土地なわけですが、その寒ブリが実にちょうど良い感じにソテーされています。

付け合せにはたっぷりの根菜類。上に乗っている泡は、貝類から取った出汁で作ったものなんだそうです。

この料理が、本日頼んだワインにまた恐ろしくよく合います!! アルザスのワインと言えばその豊かな果実味と共に、土臭いとも言える野趣溢れる風味が特徴ですが、この料理は根菜類を用いているのでそれがワインの野性味とちょうど良くマッチしたのかもしれません。

お店の方に「ワインにすごく合いますね」と伝えたところ、オーナーシェフさんが根菜類と合うんだと思います、と、そう仰っていました。


さあ、いよいよメインディッシュです。

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メインディッシュの1品目はヒラメ。ソテーの焼き加減が実に絶妙で、ヒラメってこんなに美味しい魚だったんだ…と、まさに目から鱗。魚の鮮度も勿論なのですが、本当にこの焼き方、火の通し具合が素晴らしいです。

そこに添えられたソース、緑色の春菊のソースや、あるいは黒いイカスミのソース。それらを合わせてみるとまた味わいが変わって二度、三度と楽しい。


箸休めのグラニテ。

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バジルを使ったグラニテと言うことで、非常に青い香りがたっぷりでした。この青さ、清涼感が舌の上をサラッと洗ってくれて、これからのメイン2品目に向けて味覚をリフレッシュしてくれる感じですね。


メイン2品目はノドグロ。

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まず、ノドグロをフレンチで出すと言うその発想に驚かされます。でもこれは嬉しい…やっぱりこういう、北陸ならではの魚を出されるとテンション上がりますよね。ここまで来た甲斐があったと、そう思わされます。

そしてまたソースが赤ワインソースと言うのにもビックリ。フランス料理のソースって、赤ワイン系は肉料理で魚には白系のソースと言う先入観があったんですよね。だけど確かに、本来肉料理が来るポジションのメイン2品目ならば、魚でも赤ワイン風味と言うのは納得な気がします。

また、ノドグロの下に細かく刻んだゲソを混ぜてみたりとかいちいち仕事が細かい。芽キャベツなんかの春らしい食材があるのも季節感が演出されていて、メインディッシュにふさわしい素晴らしい一皿でした。


そしてデザート。

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ホワイトチョコレートとりんごを使った、アイスデザート。クリーミィでたっぷりと甘くって、なんかこう食べているととても幸せな気持ちになります…やっぱり、甘いものって癒やされますよね…w


更にデザートの後にはお茶菓子とコーヒーまで出てきます。

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まさにフルコースと言ったディナーでした。実に堪能…。

お店の方のお話ではこちらのお店、開業した当初はもう少し量も少なく、普通のフレンチらしい感じだったのですが、ある時お客が帰り際に「(お腹に足りないから)帰りにラーメン食べていこう」と言ったのを聞いて「じゃあ絶対に量でも満足させてやる!!」とボリュームも増やしたのだとかw


それにしても実に素晴らしいコース、そして素晴らしいお店でした。料理の合間合間にオーナーシェフさん自ら出てきて色々と説明して頂けたりするのがアットホームでとても良いですね。心からのおもてなしを受けている、そんな気持ちになれます。

オーナーシェフさんにオススメして頂いたワインも実に良かった…ホントこのワインを選んで正解だったと思います。香りにクセが無いからオードブルに合いますし、それでいてボディ感が強くて豊かなのでメインディッシュにもバッチリ。

更には甘みもあるのでデザートにもイケる…と、まさにこれ1本でフルコース全部網羅できちゃう、そんなワインでした。


古民家改装の建物の造り自体も素晴らしかったですし、オーナーシェフさんや若いスタッフさん、皆さんの暖かな対応含めて全てが素晴らしいご馳走でした…あらためて、ご馳走様でした!!

素晴らしい美食体験の余韻を胸に、輪島での夜は更けていくのです…。

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