「桜Trick」8巻。
2017年 09月 29日 (金) 16:37 | 編集
では、9月27日に発売されたKRコミックスの中からタチ先生「桜Trick」8巻の感想記事、行ってみるとしましょうか。

この桜Trick、きららミラクで連載されていた作品で、この8巻がラスト、完結巻となります。個人的にきららミラクで一番、いや全きらら作品の中で最も大好きで推していた作品だったので、終わってしまったのは本当に寂しい限り。

でも…最高の最終回で終わってくれたのだから、何も思い残すことはありません。ああ…この作品を好きで応援し続けてきて良かったと、そう思うのみです!!


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最終8巻の表紙は春香×優の主役カップル。この作品のコミックス、毎回この2人を表紙に描きつつも、それプラス他に誰か…と言う組み合わせだったんですよね。

例えば1巻ならばコトしず、楓ゆずも一緒に描かれていますし2巻ならば美月会長。この前の7巻ならば新キャラの玲るな…と言った具合に。

だけどこの8巻では本当にこの2人「だけ」が描かれているんですよね。大きく百合を前面に打ち出した作品で、主役カップルのみの表紙が最終巻まで無かったのは意外な気もしますし、最後の最後でこの形にしたことにある種のコダワリも感じます。

それにしても2人とも満面の笑顔なのが良いですね。最終巻、そして卒業や廃校式と言ったイベントのあるこの8巻だけれど、寂しそうな様子が一切無いのが良いです。


裏表紙はこちら。

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こちらには楓×ゆず、コトネ×しずくの4人が描かれています。彼女たちも皆、満面の笑顔。そして注目すべきはゆずちゃん…なんと楓ちゃんの手を握ってます!! ああ…!!

まあ、コトネちゃんとしずくちゃんが腕組みしてるのは別にもう、彼女らに関しては今更と言うかそれぐらい当たり前でしょと言う感じしかありませんが…でもゆずちゃん。そうかそうかゆずちゃん…(無言で頷く)


ちなみに他のメインキャラはカバー折り返しの方に描かれていますね。スミスミちゃんが表側の折り返し部分に、そして裏側の折り返し部分には玲×るなの2人が。美月さんと理奈ちゃんは描かれていませんが…(涙)


さてこの最終巻。帯には「愛はキスを変える。」と書かれていますが、まさにこの言葉って桜Trickと言う作品を非常に的確に表している言葉だと思います。

第1話での春香×優の「他の娘たちとは絶対しないことをしようよ」と言う言葉から始まった2人のキスと関係。思えばきららミラク創刊号で2人のディープなキスを初めて見た時は頭を思いっきりハンマーでかち割られたかの様な衝撃を受けたものでした…。

そして毎回毎回、話が進むごとにキスのハードルを自ら上げてきていたんですよね、この作品は。作品序盤~中盤にかけては毎回凝ったシチュエーション、場面でのキスを見せて読者の予想のはるか斜め上を突いてきて、一体どこまでやるんだこの作品はと驚愕させられたものです。

ある意味、キスのエクストリームスポーツとも言える感じもありましたが、途中から少しずつ変化が見られます。春香、優、2人の心境に焦点を当てて描いてくる様になって…。

最初の頃って春香ちゃんにしろ優ちゃんにしろ、キスを交わしてはいるもののお互いに恋愛感情的なものってほとんど無かった、もしくは気付いていなかったと思うんですよね。

だけど途中から、お互いの気持ちに少しずつ気付き始めてきて…そこから、2人のキスも少しずつ変わり始めた様に思います。

2人を比較すると割と早くから自身の気持ちを認識していた優ちゃんに比べて、いつまでも気付かない、いや気付くことから逃げていた感のある春香ちゃん。読んでいてそんな彼女にもどかしさを覚える場面も多々ありました。

だけどこの8巻では遂に自身の気持ちにきちんと向き合って…そして交わした2人のキスはこれまでとは全く違うものでした。やはりそれは、2人が単なるキス友(と言って良いのかどうか分かりませんが)ではなく、きちんと恋人同士になったから、なのだと思います。

とりわけ最終回でのキス。それは第一話の舞台、シチュエーションを再現すると言う、初期からのこの作品のファンにとっては非常に嬉し涙の出る様な演出だったのですが、そこでの2人のキス。それは第一話のものとは全く異なるんですよね。

何気無しに、「他の娘とは絶対しないことを」と言うだけの気持ちで交わしたキスではなく、きちんと愛のあるキスだから、恋人同士のキスだから。

作品の流れに沿って2人が成長してきたのは勿論だけど、2人の間のキス。それも変化し成長してきたのだと、改めてそう思わされるキスシーンだったと思います。


そしてこの8巻、主役カップルの春香×優が結ばれたのは勿論ですが、他の子達の関係にもきちんと決着を付けていってるんですよね。

まず、この作品の序盤の頃から何やら背景に重たいものを感じさせていたコトネ×しずく。この2人の関係に関しては、正直最後までどう転ぶか分からない、そんな雰囲気すらありましたが…でも我らがタチ先生はきちんと2人をハッピーエンドにして下さいました!!

コトネちゃんもしずくちゃんも、きちんと前を向いて歩みだしたんですよね。自分達の気持ちをコトネ父の前で臆することなく打ち明けて…。

この時、彼女たちは自分らの気持ちを打ち明けるのみに徹して、決して彼女たちの関係に暗い影を落としていた存在-森島さん-を貶める様なことはしなかった、その態度も非常に立派だったと思います。

そして2人をきちんとハッピーエンドにしただけでなく、森島さんにも希望の光のある終わり方にしたと言うのが非常に素晴らしい。きっとタチ先生はこの作品においては誰一人不幸にしたくないのだと、そう思われているのではないかと言う気がしました。


コトネ×しずくの次は楓×ゆず。元々、連載当初の頃は他の二組とは違って本当にノーマルな女の子同士の組み合わせ、単なる親友にして悪友と言った感じの2人でしたけど、連載が進むにつれて徐々に楓ちゃんの態度に思わせぶりな部分が出てきて…。

この2人の関係性の付け方も見事だったと思います。いくら楓ちゃんがゆずちゃんに対して片思いと言っても、これまでの話からして全くそういうそぶりの無いゆずちゃんが簡単にそれに応じるのは幾らなんでもちょっと無理がある。と言って楓ちゃんが不幸になるのは勿論論外。

だからここで2人をくっつけるのでは無く、あくまでゆずちゃんは楓ちゃんの気持ちを受け入れるだけに留めているんですよね。とは言え、卒業制作の映像で見せたメッセージから察するに、きっと彼女も覚悟が出来てはいるのでしょう。大学も楓ちゃんと一緒の大学に進むみたいですし。

楓ちゃんは大学4年間の間でゆずちゃんに猛アピールするみたいに言ってますが、多分きっとそう遠くないうちに2人はきちんとくっつくんじゃないかなと、そんな気はしますね。


連載当初からのレギュラー組の関係性をこうして全て決着させつつ、その合間で7巻から登場の新キャラ、玲×るなの関係性もきちんと一歩深めたりしているんですよね。2人のファーストキスを描いて…。

しかしこの8巻、そう考えるとわずか1冊の間でコトネ×しずく、楓×ゆず、玲×るな、そして春香×優と実に4組ものカップルの関係性を描いて皆をハッピーエンドに導いているのですから、まとめて読むと実に圧巻と言うか圧倒的と言いますか…。

ミラクの連載で毎月読んでいた時はそこまで感じませんでしたけど、改めて一気に読んでみるとものすごいボリューム感と密度のある内容だと思います。


またこの作品において主要登場人物中、唯一他の誰ともカップリング関係にはならなかったキャラクターとしてスミスミ元会長がいますが、彼女はこの8巻では非常に重要な役割を果たしています。

コトネ×しずくの2人に対しては彼女らがコトネ父に対して自分たちの気持ちを打ち明ける場を設けていましたし、春香×優に対しては最終的に春香ちゃんの気持ちを後押しし、前へと歩ませたのは彼女なんです。彼女の先輩としての助言が春香ちゃんを動かしたんですよね。

思えばこのスミスミちゃんって、「のじゃ」口調が特徴的だったり先輩なのにロリっ子だったりおヒゲ好きだったりとちょっと変わった子と言うかある意味イロモノ的な部分もありましたけど、こうして見ると彼女、立派に先輩キャラとして成長したんだなぁ…と。

この作品において作中の登場人物達は皆それぞれ、内面的に成長していってたと思いますが、もしかすると一番成長が感じられたのは彼女なのかもしれませんね。


そして最終回。最後は廃校式の話で締めたと言うのは、これは予想通りだったのですが、最後の最後でタチ先生、良い意味で予想を裏切ってくれました。

さすがに廃校式だから寂しい部分のあるラストになってしまうとばかり思っていたのですが…なんと学校は廃校になるのに建物はそのまま博物館として生まれ変わると言うどんでん返し!!

ああ、これでもう全てが救われた感がありますね…これなら廃校になってしまっても、皆の想い出の場所は消えません。皆で学校に再び集まることだって出来るんです。これで作中のキャラクター皆がどれだけ救われたことか…読者の心もどれだけ救われたことか。

「廃校」をテーマにする以上、どんなに大団円の最終回にしたって最後にしんみりと寂しい気持ちが残ってしまう。だけど、こういう形ならばそれも味わうことなく、ただただ爽やかな余韻だけが残る、心から気持ちの良いラストを迎えられます。

こういう形にしてくださったこと、タチ先生には本当にただただひたすら「ありがとうございました」と深い感謝の念を抱かずにはいられません。僕がこれまで読んだきらら作品の最終回の中でも、最も素晴らしい本当の意味でのハッピーエンドだったと思います。


さて、では以下に桜Trick8巻の特典レビューを。

まずはWonderGOOのポストカード。

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絵柄は描きおろしではなく、コミックス8巻と同じものですね。ただ、よく見ると2人の角度がコミックス版と少し違う様に感じます。何せよ、2人の笑顔がまぶしいカットですね。


次に、アニメイトのミニ色紙。

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絵柄は楓×ゆずの2人。仲良く2人でアイスクリームを食べてる…と思ったら、楓ちゃんがゆずちゃんのアイスを勝手に味見しちゃってる的な。なんと言うか、実にこの2人らしいカットだなぁ…と、眺めていてちょっと微笑ましくもなりますw

それにしても楓ちゃんのこういうちょっと悪戯っ子そうな笑顔とか、実に良いですね。あと今回の8巻のゆず楓回の話読んでて、実は楓ちゃんってとんでもない美少女なんじゃないかと改めて思ったり。


続いてジュンク堂書店のモノクロペーパー。

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絵柄は春香×優の2人。キャラクター同士がこうやって逆さで向かい合っている構図って百合系ではしばしば見かける気もしますが…やはり良いですねぇ。非常に良い絵なだけにカラーで見たかったです…(贅沢)


今度はメロンブックスのスティックポスター。

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思えばメロンブックスは桜Trick第1巻の頃からずっとスティックポスターと言う、他ではなかなか見かけなさそうなものを特典に付けていましたけど、今回の8巻でも勿論スティックポスター。最初から最後までやり通した感がありますw

このスティポも、これまで色々な衣装の春香×優だったり、時にはコトネ×しずくや楓×ゆずなど他のカップリングを出したりしてきましたが、今回は制服姿の春香×優。まさに原点回帰と言った感じですね。

また、2人仲良く手を握り合って、そして弾けんばかりの笑顔なのがとても良いです。彼女たちにはいつまでもずっとこうやって、2人揃って幸せな笑顔でいて欲しいですね。


そしてゲーマーズの架け替えカバー。

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絵柄はコトネ×しずく。手と手をお互いにぎゅっと固く握り合って…そしてお互いを見つめるその表情は共に笑顔で…。

そう、「お互いを見つめる」これが重要ポイント。例えばメロンのスティポの春香×優はお互いに手を握り合いながらもカメラ目線ですが、コトネ×しずくはこっちを見ていません。彼女らの目にはもう、お互いのことしか見えてないんですよ…。

うん、やっぱりこの2人はガチだ…いや実際、桜Trickに関しては出てくる子たちほぼ皆ガチに百合の方々なんですけど、その中でもこの2人は他が追随できないものを持っていると、そう思います。


特典に関しては、現時点では以上で。

ただ、あとまだ幾つか通販等で届く予定の分がありますので、全部揃った時点で改めてもう一度、別途記事に起こそうと思います。


そんな桜Trick8巻、改めてもう一度言わせて頂きますが、素晴らしい最終回を…そして素晴らしい最終巻を、タチ先生本当にありがとうございました!!

ああ、この作品を好きで良かった…読み終えた今、そんな想いで胸がいっぱいです。


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