2017年9月・レストラン列車乗り比べの旅(9)
2017年 11月 12日 (日) 06:10 | 編集
- 三日目(後編)・渋温泉「さかえや」での一夜 -

長野電鉄の特急「スノーモンキー」の旅を終え、終点の湯田中温泉駅へと到着しました。

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この駅へ来るのもかれこれ10年かそこらぶり。随分と久しぶりに来ましたが駅前の雰囲気とかあんまり変わってないなぁと言う感じ。湯田中温泉の宿の方々が迎えに来ていたりするのがなんとも温泉の窓口駅と言った感じですね。

さて、今晩の僕の宿は駅から近い湯田中温泉ではなく、少し離れた渋温泉の方に取ってあります。と言うことで駅前に停まっているタクシーに乗車して向かいます。


タクシーは駅前の通りを出ると川沿いにずっと走っていきます。10分くらい走ると辺りが温泉街っぽい雰囲気になってきました。そして本日の宿「春蘭の宿さかえや」さんに到着。

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割とこじんまりとした雰囲気の宿です。タクシーから降りてすぐ、笑顔の素敵なスタッフの方たちが出迎えて下さいました。

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館内へ入ると、ロビーもこじんまりとした感じですが、落ち着きと暖かみとがあります。まずはここでチェックインを済ませます。


そして、宿のスタッフの方に案内されて部屋へと向かいます。

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部屋に入ってみると…めっちゃいい部屋じゃないですか!!

今回、予約時に禁煙を申込んだところ、値段が3000円高くはなるのですが新館の方を案内されたんですね。するとこんな部屋でした。

手前が畳敷きで、僕が部屋に入った時にはもうすでに布団が敷いてありました。その向こうに座椅子とテーブルがあって、更に部屋の一番奥、窓側には掘りごたつ風になった小上がりまであります。こんな小上がりのある部屋なんて初めてですよ。

また、部屋にはオーディオまで設置してあって、ヒーリングミュージックが心地良い音量で流れていました。もうこの部屋に案内された時点で今日のこの宿、絶対に当たりだとそんな予感がしました。


部屋の雰囲気を充分に堪能した後、せっかくなので館内を少し回ってみます。

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純和風の旅館と言うことで、館内・廊下がちょっと枯山水風に造られていたりするのが良いですね。また、ちぎり絵のギャラリーなどもあって、こちらもとても素敵でした。


この時点で時間はまだ16時くらい。まだまだ時間も早いので、ちょっと温泉街を散策してみることに。

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渋温泉は昔ながらの温泉街と言った風情の町並みですね。細い通りの両側に温泉宿や土産物屋などが建ち並んでいます。そんなに新しい建物が見られないのが、昔ながらの雰囲気をより強調しているのでしょう。


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こういう立ち寄り湯が何箇所もあります。温泉めぐりが好きな人ならば、浴衣で歩いてこういう立ち寄り湯を幾つかはしごしてみるのもきっと楽しいかもしれません。


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お社がありました。「渋湯組」とあります。ちなみにこのお社のすぐ隣には足湯があって、何人かの観光客が楽しんでいる姿が観られました。


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懐かしい雰囲気の遊技場。こういうのって、古い温泉街によくあるイメージ。逆にそれ以外ではほとんど見かけない気がしますね。友人同士での旅ならばこういう場所に入って遊んでみるのも楽しそうですね。さすがに一人でやる気にはなりませんが。

あと、渋温泉をぶらぶら歩いていて目に入ったのが、ちょうど時間も下校時だったからでしょうか。あちこちの宿に小学生だったり中学生だったりの子供が入っていくのが見えたのですが、きっとその宿のお子さんなんだろうなぁ…と。

そんな風景を見て、こういう温泉地にも当然観光客だけじゃなくってその地に暮らしている人達がいるんだよなぁと言う、すごく当たり前のことを今更ながら感じたりした次第です。


さあ、渋温泉散策を終えて宿へと戻ってきました。そしてお風呂へ直行。せっかく温泉宿へ来たからには温泉を思う存分に堪能しませんとね。温泉が内湯と露天風呂とあってどちらもとても気持ち良かった…。

しかし僕、こういう温泉地の宿に来てもその宿の温泉だけで満足しちゃうので、外湯の温泉巡りとか一度もしたことないんですよね。


さて、温泉から上がって…そしてお待ちかねの夕食です。

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食事はなんと、こんな個室の食事処へと案内されました。宿のホームページを見ると個室を利用するのには別途1000円みたいにあったのですが、もしかすると新館のお客はこちらへ案内される、とかなのでしょうか。


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席に座ると、まずはこんな前菜が。見た目にも美しく、色々と盛り付けてあります。なかでもむかごや栗などの山の幸が色々と盛り合わせてあるのが山の温泉宿と言う感じで良いですね。


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お風呂上がりにはまずはビールですよビール!! この宿、信州の地ビールが随分色々と取り揃えてありましたけど、その中から志賀高原ビールのミヤマブロンドをチョイス。酒米「美山錦」を加えて造られているそうで、非常に深みとコクのある、香り豊かなビールでした。


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こちらの宿、夕食は一品一品順番に出てきます。こちらのお椀は坂井芋と言う信州のお芋をポン酢風味の餡で。芋がトロリとして、餡も優しいお味でとても美味。


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お造りは甘エビ、ホタテ…そしてなんと、佐久鯉に信州サーモン、大イワナ。どうせ山の宿での食事ならば普通に海の魚を出すんじゃなく、こういう地の川魚が出てくるととても嬉しくなりますよね。

信州サーモンはニジマスとブラウントラウトの掛け合わせらしく、脂が乗っているんだけど歯応えも意外にコリコリとしっかりしています。大イワナは逆に割と柔らかな食感。

個人的には佐久鯉のお刺身が一番好みでしょうか。鯉と言うイメージから連想される泥臭さなんてまるでなくって味わいは山の清流の様に清浄そのもの。しゃっきりとした歯応えに心地良い甘みがあって、とても美味しかった…。


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美味しいお刺身にはやっぱり美味しい日本酒を。縁喜の大吟醸、小瓶。ラインアップにあった中で一番高いお酒だったけどせっかくなら贅沢しませんと。

これが大吟醸なんだけどフルーティと言うより、結構しっかりとしたお酒。ボディ豊かでコクがあるけど甘やかで美味しい。盃もガラス製の綺麗で洒落た感じのが出てくるのが嬉しいですね。


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地茸の土瓶蒸し。飲んでみると野趣溢るるキノコの香りたっぷり。蓋を開けて中を見てみるとマイタケなどがどっさりと入っていました。


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これは大迫力、イワナの塩焼き。こんな形で出てくるのはびっくり…でも、しっかりとおもてなしをされていると言う感じがして嬉しくなりますね。これがまた、食べてみると川魚臭さとか全くありません。すごく食べやすい。


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栗の変わり揚げと蓮根チップス。パリッパリのホクホクでこれは美味い!! 衣にしっかりと塩味が付いているんですよね。乱暴な例えだけど、ベビースターの麺みたいな衣が付いていて、塩味がしっかりとあってサクサクだからスナック感覚でイケてしまいます。


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丸茄子の煮物。丸茄子は堅い野菜らしく、煮て蒸して揚げて…と、4回くらいの行程を経て調理してるのだとか。これはじんわりと優しく胃にしみるお味。


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メインの焼き物は本来なら信州のブランド牛が出てくるところ、僕は予め肉がダメだと伝えておいたので海老とホタテが出てきました。何にせよ、こうして鉄板で自分で焼いて食べるのってなんだか贅沢な感じがして良いですよね。


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ここに来てお酒をチェンジ。宿の方で「秋限定」とプッシュされていた渓流ひやおろし純米。こちらは小瓶とかでなく、一合で出てきます。かなりしっかりとした日本酒らしい日本酒。また盃が青いガラスの清涼感のあるものなのが良いですね。


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ご飯とお味噌汁。信州なので味噌汁は当然白味噌なのですが、これが白味噌なのに薄かったり甘かったりする感じじゃなく、なんと言うかとても味噌臭い感じで濃く、とても美味しい!!

そしてお米がまた上手にふっくらと炊けていて…本当に美味しいんです。普段、僕はこういう宿で最後に出されるご飯なんて食べきれないことの方が多いのですが、この時は逆にお代わりまでしてしまいました。それだけご飯が美味しかったんですよね…。


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最後にデザート。お饅頭にチョコわらび餅にケーキ、それにこの宿オリジナルの味噌プリン。

この味噌プリンが非常にユニークな味しています。勿論美味しいのだけど、とても個性的。味わい自体は卵たっぷり濃厚な生プリンなんだけど、鼻に抜ける風味がいちいち味噌テイスト。楽しいw

デザートが和洋折衷なラインナップなんだけど、飲み物がコーヒーでなくお茶なのがやっぱり和風の旅館といった感じですね。


いやはや…堪能しました。大変に満足です。料理自体の盛り付けや味は勿論、出て来るタイミングもとても良い感じでした。まとめて出されるんじゃなく、一品一品出て来るから自分のペースでゆっくり、ゆったりと食事できます。

食事処の雰囲気も良かった。個室だから一人でも落ち着いて食事出来ますし、BGMにA列車やテイクファイブなんかのジャズが流れているのも洒落ていて良いです。

部屋に案内された瞬間、当たりの宿だという予感はしていましたが、この食事で確信しました。当たりどころか大当たりの宿でしたね。宿のスタッフの方の対応も親切で暖かい感じでしたし、一人旅の人にもかなりおすすめの宿かと思います。


こうして散々飲んで食べて…渋温泉での宿は更けていきます。

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