「にじいろフォトグラフ」1巻。
2017年 12月 16日 (土) 19:55 | 編集
では、今月12日に発売のKRコミックスの中からきららフォワードに連載中、倉崎もろこ先生の「にじいろフォトグラフ」1巻の感想っぽい記事、行ってみましょうか。


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元々はタチ先生の「双角カンケイ。」目当てで買い始めたフォワードでしたけど、毎月購読しているうちに好きな作品も増えてきて…そんな中、比較的新し目の連載作の中で個人的に最も注目していて大好きなのがこの作品です。

表紙に描かれているのは二人の少女…と言うか一人の少女と一人の幼女と言うべきでしょうか。主人公が高校一年生の山吹葵ちゃん、そして彼女の腕に抱かれているのが外国人のサラ・フローリーちゃん。

彼女たち二人を中心とした物語ですね。


裏表紙はこちら。

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デフォルメされた葵ちゃんとサラちゃん、それにもう一人描かれているのは葵ちゃんの姉の皐さんですね。彼女は売れっ子小説家なのですが家ではズボラさんだったりしますw

さて、この作品なんですが、日本人の少女×外国人の少女(幼女?)と言う、きららにたまにある異文化交流モノの一つと言えるのかもしれません。

が、他のそれとはちょっと趣が異なる様に感じます。まず、今のところはサラちゃんが外国人であることによる異文化あるあるネタみたいのは特に出てきていません。それよりも、葵ちゃんとサラちゃん、二人の交流を純粋に描いた作品だと、そう感じます。


葵ちゃんは生まれつきの青い瞳にコンプレックスを抱いていることもあって、極度に引っ込み思案なところのある高校生。そんな彼女が、ひょんなことから外国人のサラちゃんと一緒に暮らすことになります。
 
しかしこの二人の出会い、それは特に葵ちゃんにとっては結構最悪なものだったのかもしれません。なにしろ家に帰宅してみたらそこには泣きじゃくる一人の外国人少女、そして無責任にも姉は「あとをよろしく」とだけ残して出て行ってしまう…w

葵ちゃん的にはきっともう、どうすれば良いやら非常に困惑しただろうなぁと思います。

だけど泣きじゃくるサラちゃんの「見たいもの」を聞いて、それを探すために二人で町を歩いて…そうしているうちに自然に二人は打ち解けているんですよね。引っ込み思案な葵ちゃんだけど、サラちゃんと一緒にいることに不思議と楽しさや落ち着きを覚えます。

サラちゃんが見たかったのは「向日葵」。その向日葵の字には「葵」と言う文字が入っていると話をしたことでサラちゃんも葵ちゃんにすっかり懐いてくれます。

そしてサラちゃんが葵ちゃんの青い瞳を見て、自分と同じ青い目と言ったこと、そしてその青い目を自身が好きだと言ったことが葵ちゃんにとっては凄く励ましになったし、これが彼女自身、自分を変えていきたいと思ったその第一歩でもあるんですよね。


そう、この作品は二人の交流を通じての、葵ちゃんの成長物語と言う側面もある様に感じます。

これまではコンプレックスから瞳を隠すように長く伸ばしていた前髪を、半ばハプニング的にとは言え短く切って顔を出すようにしたり、学校では幼馴染みのあずきちゃんを除いて友人なんていなかったけど、それがサラちゃんを通じて新しい友人が出来て一緒に遊びに出かける様になったり…。

その友人と遊ぶ際にも、これまでは苦手だった写真に写ることにも挑戦してみたり、最初はどこかよそよそしい部分があったのは最後には相手のことを「心ちゃん」と名前呼びに出来ていたり…引っ込み思案な彼女がこの1巻の中でも少しずつ成長していく姿が伺えます。

こういう、おとなしい主人公が少しずつ頑張って自身の世界を広げていくのって、なんかこう読んでてぐっと胸に来るものがあるんですよね…。


世界が広がると言う点では勿論、サラちゃん自身の世界も広がっていきます。

葵ちゃんや皐お姉さんと仲良くなっただけでなく、家を訪ねてきた葵ちゃんの幼馴染み・あずきちゃんとも仲良くなったり…そして3話では葵ちゃんの「大切なもの」を届けたい一心で一人で家を出てしまうと言うハプニングが起こるのですが、これが実は大きく世界を広げるキッカケに。

彼女が外で出会った同年代の少女・由愛ちゃんが偶然にも葵ちゃんの同級生・心ちゃんの妹だったんですよね。この不思議なめぐり合わせが葵&サラと心・由愛の姉妹とを大きく接近させることになったんですよね。

この1巻ラストではサラちゃんがこれから幼稚園に通うことが明示されて終了となっています。幼いサラちゃんの世界がもっともっと広がっていく、そんな予感を感じさせますね。


きららフォワードの作品と言うと基本的にはストーリー漫画が主で、それもファンタジー作品などのダイナミックな物語展開を主軸としたものが多い中、正直言うとこの作品は少し地味に感じられるかもしれません。

でも、確かに地味かもしれないけれどその分じんわりと心にしみるんですよね。葵ちゃんとサラちゃんの二人の交流、そして周りの皆との交流が本当に暖かくて読んでいると心がぽかぽかと暖まって、なんだか優しい気持ちになれるんです。

サラちゃんのお母さんのこととか、そんなちょっと切なく物悲しいエピソードもあるのだけど、でもだからこそ周りの皆が一層サラちゃんに対して暖かく優しく接して、それが読んでいるこちらにも伝わってきて暖かな気持ちにさせてくれるんですよね。

作者の倉崎もろこ先生はコミックスまえがきで「初コミックス」と仰っていますが、サラちゃんと由愛ちゃんの出会いとか葵ちゃんと心ちゃんの話とか読むに、ストーリー構成も非常に丁寧で緻密、しっかりと練られているなぁと感じます。

サラちゃんと葵ちゃん、二人の世界がこれからどう広がっていくのかが楽しみです。


さて、そんな「にじいろフォトグラフ」1巻ですが、特典集めをしてきましたので以下に。

まず、ゲーマーズのミニ色紙。

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絵柄は葵ちゃんとサラちゃん。と言うか基本的に今回の特典、全てこの二人の絵だけで統一されていますね。まあ、それだけこの作品はこの二人が主と言うことなんですよね。

まずこの色紙なんですが、二人のアップの上に花がたくさん描かれているのが、なんだかとても可愛らしくも暖かな雰囲気があって、作品世界を非常によく表しているなぁと、そう感じました。

二人の服がさりげなくお揃いなのも良いですね。


次にアニメイトのミニ色紙。

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サラちゃんをハグする葵ちゃんと言う構図。二人とも満面の笑顔なのがホント良いです。二人の仲の良さ加減と言うか、お互いにすっかり打ち解けて心を許し合っているのがよく分かりますよね。

そう言えば話の中でも第5話で山吹家のルールとして「まいにちハグする」と言うのが出来たのでした。きっと山吹家ではこんな風景が日常の一コマとして繰り広げられているのでしょう。


続いてWonderGOOのポストカード。

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二人お揃いの純白のドレス姿が眩しいですね。純白のドレスに花飾り…まるで二人の天使がそこに佇んでいるかの様に見えます。

ああ、僕はそんな彼女達のお父さんになりたい…。

個人的にはこの作品、読んでいるとすごく父性を刺激させる作品でもあるなぁと、そう思うのです。サラちゃんも葵ちゃんもホント可愛くて娘にしたい…。


今度はComic Zinのイラストカード。

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ここのイラストカードはモノクロですね。制服姿の葵ちゃんがサラちゃんを抱っこするという構図。山吹家の日常の一コマと言った雰囲気がしますね。


そしてとらのあなのイラストカード。

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今回の特典の中では唯一、サービスカット的な雰囲気の絵柄となっていますね。季節柄、クリスマス衣装に身を包んだ二人と言う構図。

慣れない衣装に恥ずかしそうになっているのがいかにも葵ちゃんらしいなぁと言う感じがします。その一方でサンタ服にプレゼント袋で大はしゃぎと言った雰囲気のサラちゃん。天真爛漫な感じがなんとも可愛いです。


最後に、メロンブックス特典の小冊子。

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お揃いの三つ編み姿になった葵ちゃんとサラちゃん。二人揃っていつもとちょっと違う髪型でイメチェンと言ったところでしょうか。

中身の方も「ヘアアレンジ」に関する二人のショートストーリー(と言うか4コマ)になっています。ヘアアレンジと言う題材もいかにも女の子らしくて良いですよね。

特典は以上で。電子書籍や、ぺらぺらのペーパー類を除けばこれで特典コンプだと思います。


最後に、この「にじいろフォトグラフ」を読んでいてつくづく思ったのは、僕はやっぱりこういう優しくて暖かい作品が一番好きなんだなぁ…と言うこと。

ストーリーの起伏の激しい、刺激的な作品も勿論それはそれで良いのですが、そんな作品ばかりでは読んでいて疲れてしまいます。きららフォワードの癒し枠としてこの作品、末永く続いてほしいなぁと、そう思います。


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