「お金で買う××はニセモノですか?」
2018年 01月 11日 (木) 13:39 | 編集
冬コミで頒布されていたタチ先生のオリジナル同人誌「お金で買う××はニセモノですか?」、メロンブックスの通販で申し込んでいたのが届いたので読みました。では、その感想っぽい記事を書いてみようと思います。


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ところで今回のこの同人誌、サークル名がいつもの「ぐつとま」名義ではなく「ハリフラワー」名義となっていますね。他の方との合同サークルか何かでしょうか?


さて、この「お金で買う××はニセモノですか?」、表紙に描かれているのは美少女2人。それに周りに撒き散らされた万札がなんともイケない匂いを醸し出していますね。女の子2人と大量のお金…これは一体…?

更に2人共服装が、ほぼ下着に近い様なキャミソール姿。とても怪しい、イケナイ匂いの出まくっている表紙だと、そう思います。


主人公はショートカットの少女・栗井ちずちゃん。そしてもう一人、顔の上半分が隠れているのが小岩井ナコちゃん。この、顔の半分が隠れて見えないのが余計にイケナイ雰囲気を加速させていますよね…?

ちなみに裏表紙の方を見ると顔の半分は隠れていなくて全身が写っている形となっています。


さて、お話なんですが、主人公のちずちゃんはいわゆるぼっち少女。友達がいないあまりに、遂に「レンタルフレンズ」なるものに申し込みをしちゃった、と。そこで出会ったのがナコちゃん。

このナコちゃんのキャラクターがかなりぐいぐいと来るキャラクターで、レンタルフレンズなんて言うある種後ろ暗い雰囲気の題材を扱っているのに全くそう感じさせません。ひたすらに明るい、ぐいぐいと攻めるキャラ。

そんなナコちゃんと過ごす時間はちずちゃんにとっても凄く楽しい一時で…でも、結局はこれってお金で買った一時だけのレンタルの友達、そんな関係でしか無いんですよね。別れ際のちずちゃんの気持ちを思うと、かなり胸に迫る切ないものがあります。


そして舞台が変わって学校サイド。

「この前のお客さん、すっごく好みだった…」と瞳をキラキラさせているナコちゃん。ああ…やっぱりタチ先生の作品だわ!! 単なるレンタル友人モノとかじゃなかった!! 登場人物がやっぱり百合の人じゃないか!!(歓喜)

そしてこのナコちゃんサイドがまた、ちずちゃんとはちょっと違った意味で切ない。彼女は学校でも友達それなりにたくさんいる感じなんだけど、でも多分その子達に対して本心からの友情だとかは抱いていないんですよね。

それどころか仕事(レンタルフレンズ)の方がずっと心地良いとすら思っている。この辺り、なんと言うか非常に闇を感じさせるなぁ…と。

現実の人間関係よりもお金を介した相手との関係の方が心地が良い。これって例えば現実の人間関係よりもネット上の人間関係の方が心地よかったりとか、そんな誰しもが身に覚えがありそうな、現代社会のちょっとした闇みたいなものを想起させます。

タチ先生の作品と言うとフォワードで連載されていた「双角カンケイ。」あれがかなり色々と闇を感じさせる作品でしたけど、この作品にもそのニュアンスをところどころに感じる気がします。


そしてなんとお互いに気付かずにいただけで、実は2人は同じ学校の生徒だったりするんですよね。それをお互い、同時に気付ければまだ良かったのかもしれないけれど、2人別々に気付いてしまうんですよね…。

ナコちゃんは仕事上での客とプライベートの関係はNGだからと自身からちずちゃんに話しかけることはなく、一方のちずちゃんはナコちゃんをレンタルフレンズとして呼び出して、そして相談を持ちかけます。

その相談と言うのは勿論、ナコちゃん本人のこと。「好きだから話しかけたい」そう相談を持ちかけるんだけど、ナコちゃんはそれが自分のことだなんて気付きもしなくって、その辺りの2人のズレたやり取りがおかしくもあり、切なくもあります。


そんな相談に対してナコちゃんが、「特別オプション」として持ちかけたものは…ああ、もうここからは是非とも自分の手にとって読んでみてもらいたいです!! もうね、悶えること必至!! 百合好きならば、タチ先生のファンならば確実に悶え死にます!!


しかしこの作品、読んでみてタチ先生の色々な可能性をまた新たに感じさせられる作品だと、そう思いました。まず話の内容的に、シリアスにもコメディにもどちらにも行けそうなんですよね。

やり方次第によってはそれこそ「双角カンケイ。」みたく読んでて胃が痛くなりそうな展開にも出来そうですし、逆に2人のすれ違い的なやり取りをひたすらコメディチックに描く、半ば百合ギャグ的な作品としても描けそうです。

ただ、最後の行動に出た際のナコちゃんの心根の部分とかやっぱり色々と闇を感じますし、彼女自身表向きの明るさと裏腹にかなり闇のある人っぽい雰囲気がするので、やはりシリアス寄りの話として展開させた方が面白くなりそうかも…?


それにしても果たして2人が「レンタルフレンズ」ではなく本当の友人、いや友人以上の関係になれる日は来るのでしょうか。今回のオチとちずちゃんの引っ込み思案な性格を見るにまだまだそれは遠そうな気はしますが…w

ともかく、単発の同人誌で終わらせるには勿体無い内容だとも感じました。

タチ先生はデビュー作は四コマ漫画の「桜Trick」でしたけど、今回の同人誌だったり別の同人誌だったり、また「双角カンケイ。」や「桜Trick」アニメBDについてきたおまけ漫画など…それらを読むと四コマじゃなくてストーリー漫画の百合モノも全然イケる方ですよね。

この作品の続きも読みたいですし、他の色々な形の百合作品をもっともっと読みたいので、タチ先生には是非ともこれからも精力的に頑張って頂きたいなぁと、1ファンとしてそう応援したい所存です。


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