2018年7月・東関東の旅(4)
2018年 07月 30日 (月) 20:50 | 編集
- 二日目(前編)・いすみ鉄道レストラン・キハの旅 -

大多喜で一夜を過ごして7/15(日)、今日も天気は快晴の模様です。今日はホテルを素泊まりにしていたので朝食も何も取らずに、部屋でのんびりして、10時前くらいにいざ出発!!

朝食を抜いたのにはワケがあります。と言うのもこの日は今回の旅のメインの一つと言っても良い、いすみ鉄道のレストラン列車に乗る予定なんですね。

レストラン列車乗車が大体11時くらい。少し早めのランチを頂くことになりますので、じゃあいっそ朝食は抜いてしまえ、と。


さあホテルからタクシーに乗って、やって来ました大多喜駅。

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いかにも田舎町の駅といった雰囲気で良い風情を醸し出しています。

駅舎に近づいてみるとこんな看板が。

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こちらが本日乗車予定のレストラン列車の待合場所というわけですね。ちなみに「伊勢海老特急」だなんて書いてありますが、この場合の「特急」は「特に急がない列車」の略だそうですww

受付まで少し時間があったので、駅舎内にある売店を見学。いすみ鉄道のグッズがたくさん売られていて、結構色々と買ってしまいました。でもそう言えば、なぜかいすみ鉄道以外の鉄道会社のグッズも置いてあった様な…ローカル線同士、助け合いましょうってことなのでしょうか。


さあ、時間になりましたので待合場所へ。

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そして本日の日程表や、切符などを一式もらいました。ちゃんと切符を入れる為のカードケース(これもキハが描かれている)が付いてくるのが良いですね。


ホームへと入ります。

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大多喜駅のホーム、本当に昔ながらの駅と言った風情で良い雰囲気です。

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でも本日は、そのホームにこんな看板が立てかけてあります。

「レストラン・キハ」ご乗車口とありますね。いすみ鉄道ではレストラン列車をレストラン・キハの名称で運行しています。

元々、いすみ鉄道では旧国鉄型のキハ52+キハ28の2両を土日中心に急行列車として走らせていますが、レストラン列車運行の際は大原寄りのキハ28をレストランにして走らせているようです。

(キハ52の方は一般客室のまま)


待つことしばらく。本日のレストラン・キハがやって来ました。

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本日、キハ52は「そと房」のヘッドマークを付けています。このヘッドマーク、日によって変わったりもするみたいですね。

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側面のサボも泣かせます。「急行」てのがいいですよね。


一方のキハ52側。

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これまた良い顔をしています。ちょっと天井部分の塗装痛みが激しい気もしますが、それが余計に歴戦の老兵感を際立たせていますね。


さあ、それではレストラン・キハに乗車してみます。

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キハ28の車内に乗り込むとこんな感じ。一見、普通にキハ28の車内って感じですが…。

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でもボックス席一つ一つを見ると、こんな感じになっているんですね。向かい合わせの座席の片方に大きなテーブルを設置して、座席としては二人分しか使用出来なくなっています。

でもその代わり、大きなテーブルに飲み物や食べ物を余裕を持って置くことが出来る様になっているというわけですね。

ちなみにこの日、僕のこのボックスに相席客等はおらず、この座席は僕だけのモノ…w


一方の、普通座席車として運行されているキハ52の車内。

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こちらは本当に、昔のまま。かつて大糸線を走っていた時代のままの車内風景が広がっています。


さあ、改めて自分のボックス席に座ってみます。

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座席にはきちんとしたメニュー表が置かれていました。ランチとは言え今日のレストラン列車、地元茂原のイタリア料理点・ペッシェ・アズーロさんが手がけるフルコースが味わえる様です。

と言うか、車内にオーナーシェフさん初め店の方が3名ほど乗り込んで、配膳や接客等全てこなして下さる様ですね。


ちなみにキハ28も相当古い車両のハズですが、昨日乗った小湊鐵道のキハ200と違い、かなりしっかりと冷房が効いていて快適です。

(なお、キハ52の方はあまり冷房効いていなかった様な…)


時刻は11時。レストラン列車は大多喜駅を出発しました。まずは大原へ向かって走っていく形となります。列車が動き出すか動き出さないかのうちにまずは食前酒のサービスから。

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アルコールとノンアルコールと選べるのですが、僕は勿論アルコールをチョイス。するとスパークリングワインがグラスに注がれます。これがカリフォルニアのスパークリングですが、ブドウの甘い香りが鼻腔をくすぐり、飲んでみると味わいしっかり、コクもあって実に美味い!!

あまりに美味いのでウェルカムドリンクにも関わらずおかわりしてしまいましたよ…w


さて、料理の一品目が出てきました。

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まずは前菜に自家製ピクルスとオリーブ。これが面白かったのが、なんとイチゴやメロンのピクルスが入っていたというところ。イチゴはまだ熟しきっていないもの、メロンもまだサイズが非常に小振りなものをピクルスにしているみたいですね。

これが非常にさっぱりとしていて食欲が進む。まさに最初の一皿にはうってつけの品です。

続いて前菜二品目。

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季節の前菜三品盛り合わせと称して、この日は大原の海のサザエ、車海老、マダコが入っていました。まさに房総の海の味って感じで、きちんとその土地の新鮮な食材を提供しようというその心意気が嬉しくなります。


ここでスパークリングワインを飲み干してしまったので白ワインにチェンジ。

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白ワインはチリ・タクンのシャルドネ。いかにもチリのシャルドネらしく、豊富な果実感と樽香とのバランスが良くって飲みやすい。複雑味は無いけどその分逆に親しみやすい、飲みやすいワインです。

ちなみにこのレストラン・キハ、白ワインや赤ワインは料金に予め含まれていて、飲み放題となっています。大好きなワインを大好きな旧型気動車の中で思いっきり飲めるこの多幸感…ああ…。

それにしてもこのテーブルに備えられた黒い台、これ実によく考えられてますね。これ、何かと言うとワイングラスを置くための台なんですよ。

キハ28は旧型車両だけに普通のレストラン列車よりもよく揺れますが、こうして台にワイングラスを置けば列車が揺れてもグラスが倒れたりする心配が無い、と。

その為か、このレストラン・キハで出されるグラスはアクリル製などではなく、きちんとガラス製のグラスが提供されていましたね。


さあ、料理が続いて提供されます。

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地魚と魚介のスープ。なんとこの日は大原産の天然フグが入っていました。火の使えない列車の中での提供なのでさすがにアツアツのスープ…とはいきませんが、それでも魚介の出汁が出まくってて非常に滋味溢れる味わいで美味しいです。


ここでお口直しに一口サイズのりんごジュースが出て、それからパスタが提供されます。

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大原産アワビとイクラの冷製スパゲッティーニ。まさかキハ28の車内でこんな贅沢パスタを食べられる日が来るだなんて、夢にも思いませんでしたよ…これはもうとにかく贅沢。贅沢としか言い様がありません。それでいてさっぱりしていて、こういう暑い日にとてもよく合います。


せっかくなので赤ワインも頂きます。

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白と同じくチリ・タクンのワイン。品種はカベルネ。いかにもチリカベっぽい雰囲気ではあるけど、重さよりも果実味重視って感じでしょうか。今日のこのワインに関して言えば、僕は白の方が完全に好みでした。

(この後また、白に切り替えましたw)


そしてメインディッシュとパン。

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メインディッシュは大原産伊勢海老の香草オイル焼きピッツェリアソース。これはもう、焼き加減が実に素晴らしい!! 身離れがよく、そして身がしっとりとしていてとてもジューシィなんですよね。

海老って食材はちょっと火を通し過ぎちゃうとぱさぱさしちゃったりしがちですが、これは全然そんなことがありません。火はきちんと通って旨味が活性化しているんだけど生にも近い様なしっとり感。

またソースが美味しいんですよね。ちょっとお行儀悪いんだけど、このソースにパンを浸して食べるのがまたとても美味しかったりします。


食後のコーヒーとデザート。

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デザートは自家製チーズケーキとジェラートの盛り合わせ。ピスタチオのジェラートが甘くて美味しかった…あとはコーヒー。これがまた非常に香り高く、最後の最後まで楽しませてくれたって感じです。

僕もレストラン列車は何度か乗りましたが、正直、今回のいすみ鉄道レストラン・キハが今までで一番満足度が高かった様に思います。それは勿論、大好きな旧型気動車の車内でフルコースを味わっているという非日常感がそう感じさせる部分もあるのかもしれません。

でも、料理自体も本当にとても美味しかった…どうしても他のレストラン列車だと、特に和食系の場合はお弁当の延長線上みたいになってしまいがちな部分もありますが、今回は完全に洋食のフルコース。雰囲気の贅沢さが違ってきます。

加えて、今回はシーフードオンリーだったので、自分にとって食べれないものが全く無かったと言うのも良かったです。

あとはやっぱり、鉄道会社のスタッフではなく、料理を手がけたお店のスタッフ自らが乗り込んで配膳や接客をこなすと言うのが良かったのではないでしょうか。人任せではなく、自らの手で行うとなればお店の宣伝にもなりますし自ずと力が入るでしょう。

その辺りがこれまで乗ったレストラン列車との大きな違いだったように感じます。


さて、このレストラン・キハですが、大多喜→大原→上総中野→大多喜という感じで往復旅をします。その間の幾つかの駅では長時間停車もするので、その時に撮った写真などを何枚か。

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どこかの駅にいた、カブトムシを売ってたおじさん達。いすみ鉄道の列車きぐるみを頭に被ってますけどこの炎天下だとものすごく暑そうで大変そうです…。


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国吉駅のキハ30。鳥塚社長もいなくなってしまった今となっては、彼の今後がどうなるのかが割と本気で心配です…このまま何もされずに留置、かなぁ…。


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大多喜駅に戻ってきたキハ28をパチリ。こうして見ると本当に昭和の風景って感じですよね。大多喜駅の昔の駅っぽい雰囲気とあいまって、何もかもが昭和の時代にタイムスリップした様にしか思えません。


さて、レストラン列車としては13時32分着の大多喜で終点となるのですが、このまま、この列車に乗り続けて大原まで行くことが出来ます。

13時32分に大多喜に到着したレストラン・キハは13:47分にそのまま急行4号として大多喜を出発し、大原へと向かいます。そして終点大原に14時半に到着。

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キハ28、レストラン・キハでの素晴らしい旅を本当に、本当に…ありがとう!! 今まで君とは色々な旅をしてきたけど、今回の旅は本当に心の底から楽しかった。本当に本当にありがとう!!

そして料理を提供して下さった、ペッシェ・アズーロの皆様も美味しい料理を本当にありがとうございました。いつか機会があれば、茂原のお店の方にも伺ってみたいと思います。

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