「パルフェ3」。
2019年 06月 16日 (日) 08:18 | 編集
さて、それでは先月末に買ったコミックスの中から、百合姫コミックスの「パルフェ3」の感想っぽい記事を。


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この「パルフェ3」、いわゆる「おねロリ物」の百合作品を集めたアンソロジーなんですよね。元々百合は好きなものの特におねロリ的な趣向な無かった僕ですが、なぜ今回このコミックスを買おうと思ったのか。

それはなんと言っても、あの「なでしこドレミソラ」のみやびあきの先生が参加されていらっしゃる。もうこれに尽きます。みやびあきの先生が一体どんなおねロリ百合を描かれるのか実に興味津々…。

そして実際に買って読んでみたところ、他の作品も良質揃いだったので、以下に気になった作品について簡単に感想などまとめていきますね。


・表紙
まず表紙なんですが、表紙を描かれているのはしぐれうい先生。しぐれうい先生と言えばディープなきららミラク読者ならばその名を知っているハズ。ええ、ミラク後期に連載され、結局単行本が出ずに終わってしまった幻の名作「かんきつパンチ!」の作者さんです。

そもそも「かんきつパンチ!」自体が不思議な姉妹物(死んでしまった双子の妹が姉にたまに憑依したりする)だったので、そういう意味ではしぐれうい先生がこういった「おねロリ物」の表紙を描かれるというのはある意味、非常に適切な人選と言えるのかもしれません。

それにしても表紙に描かれた2人、お姉さんの方もロリっ子の方もなんとまあ幸せそうな表情で…この表紙だけで「ああ、おねロリっていいな…尊いな…」そう思わせてくれますよね。


・鬼さんとごはん
作者は伊藤ハチ先生。友人から「人間の仔供は最高よ」と聞いた鬼のお姉さんが、それなら料理して食べてみようと人間牧場で一人の女の子を購入してくるものの結局…というお話。

初っ端から「食人」というおぞましいテーマを持ち出してくるのでちょっとギョッとさせられますが、でも結局女の子は食べられたりすることありませんのでご安心を。

まあぶっちゃけると、お姉さんの友人の鬼さんが「人間の仔供は最高」と言っていたのはペットして最高という意味であって、それを主役のお姉さんが「食材として最高」だと勘違いしちゃってただけなんですけどねw

お姉さん、なんとか女の子を解体して調理しようと考えるのだけど結局無邪気な女の子に振り回されてしまって…でもそうこうするうちに愛情が湧いてしまったのか、なんだかんだで懐かれているのに対して悪い気はしていなさそうで。

食材ではなくペットとして勧められていたという事実も分かったことだし、多分これからは鬼さんはペットとして、いやそれ以上の存在として女の子を可愛がっていくのでしょう。

それにしても冒頭からこういう、ちょっとショッキングなテーマの作品を出してきたことで、このアンソロジーはただモンじゃないなと思わされますね。


・孤独な二人
個人的大本命、みやびあきの先生の作品です。主人公は吸血鬼のお姉さん「リア」。吸血鬼と言っても生きる為なら月に一度少量の血液を吸えば良いだけなんだけど、それでも吸血鬼というだけで人間たちに恐れられ、迫害されてしまって…。

でもリアはただ、安息に暮らしたいだけ。そんな彼女がある日、吸血のターゲットに選んだ少女は身寄りがなく、身体が不自由でまさに彼女が訪れた時、自ら命を絶とうとしていました。

命を絶つ前に少しだけ…と血を吸わせてもらうリア。するとそんな彼女に対し、少女「ベル」は微笑みながら「ありがとう」とお礼を言うんですよね。

これまで勿論、吸血した相手から微笑まれたことなんてなくて驚くリア。ベルがなぜ微笑んだのか、それは初めて他人の役に立てたから。今までずっと自分が何の為に生まれてきたのか分からずにいたけれど、初めて自分が他人の役に立つことが出来た。それが嬉しかったんですよね。

そんなベルをリアは自分の家へと連れて帰ります。それは勿論、ベルがいれば常に安心して血を得られるからというのもあるけれど、でもそれだけじゃあない。それだけじゃあないんです。

自分が何の為に生まれてきたのかずっと分からなかったのはリアも同じ。

いわばこの物語は、これまで何の為に生まれてきたのか、自分の存在意義を見いだせずにいた2人が偶然出会ったことで、お互いの存在に対して自分の価値・自身の生きる意味を見つけ出すことが出来た。そんな話なんですよね。

百合で吸血鬼と言うとどうしても「吸血」という行為がある以上、どこか耽美的な雰囲気になってしまいがちなものですが、この作品はそれとは別次元にある話だと思いました。

全体的にどこか暗い雰囲気が漂ってはいるものの、暖かみがあって、なによりとても深い話。

それにしてもみやびあきの先生、こういうのも描けるんだなぁ…と。「なでしこドレミソラ」ですっかり先生のファンになってしまってから過去作品の「おにまん」や「はじがーる」、それに同人で出されている作品など色々読ませて頂きましたが、全て作風が違うんですよね。

ジャンルで言えばヘテロ恋愛モノからゆるい日常モノ、女の子達の青春学園モノにそして今作の様なちょっと暗く切なくも暖かみのある百合…これだけ色々描けるだなんて、みやびあきの先生は本当に作家としての懐が深い方なんだなぁと思います。


・ハジメテのしたぎ
作者は久川はる先生。小学5年生のゆかりちゃんが初めてのブラジャーを買うのに隣のお姉さんについてきてもらって…という話。

ゆかりちゃん、同級生の他の子達に比べてちょっと成長が早い子なんですよね。それで胸のことだとか同級生にからかわれて、保健室の先生にブラ付ける様に勧められたけれどお母さんも仕事で、だから大好きなお姉ちゃんについてきてもらって…。

そして自分で下着を選ぶのだけど、なぜかゆかりちゃんが選ぶのは妙に布面積の小さなものばかり。見えたらまたからわれるから…そう気にしているんですよね。

そんな彼女に優しく諭すお姉さん。洋服みたいに、本当に着たいものを選んでみようよ、と。

自分で本当に着たい下着を選べたことで笑顔が戻ったゆかりちゃん。でもそれはきっと、大好きなお姉さんが一緒に選んでくれたから、というのもあるのだと思います。

最後、ゆかりちゃんがお姉ちゃんのほっぺにキスするところとか、2人お揃いの下着パーティするところとか、微笑ましくも可愛らしくてとても良かったですね。

ある意味、このアンソロの中で最もオーソドックスなおねロリ百合が描かれている作品、と言えるかもしれません。


・はじめてのペディキュア
作者は七坂なな先生。神社の娘のりりこちゃんと幼馴染みの乃々歌お姉ちゃんのお話。りりこちゃん、友人にマニキュアをもらったもののお母さんにまだ早いと言われて代わりに乃々歌お姉ちゃんに塗らせてもらえないかとお願いします。

だけど乃々歌お姉ちゃんもさすがに学校にマニキュアしていくわけにはいかない…それなら代わりにペディキュアを、となるのですが、なんというか…うん、非常にえっちでした。

女の子が女の子の足に、指先にペディキュアを塗っている。その構図がなんだかもう、とてもえっちで色々と妄想をかきたてられます。このアンソロ中、読んでて一番百合えっち感を感じたのはこの作品でした。

まあ、煩悩まみれになってしまったのは読んでる僕ら読者だけではなく、作中の乃々歌お姉ちゃんもなんですけどね…ペディキュア塗られながらりりこちゃんのぱんつに見とれてる辺り…うん、駄目なお姉ちゃんだw


・猫とひだまりと少女
作者は嵩乃朔先生。ラブ○イブ!ののぞえり百合本…しかもガチにR18百合えっちな作品とか描かれている作家さんですね。僕も何冊か持っております…w

さてこの作品は化け猫と少女のお話。化け猫のお姉さんの過去の回想シーン、前の飼い主さん(女性)に抱かれているカットが描かれていたりするのが、さすがにR18作品も描き慣れている作家さんだなぁ、と妙な感心を覚えてしまったり。

それにしても少女の方、化け猫お姉さんの過去話を聞いておきながら「わたしも化け猫さんが好きです!」とキスしちゃう辺り、ませていると言うか積極的と言うか…。

そんな彼女に気が揺らいでしまったのか、もう誰にも飼われるつもりもなかった化け猫さんだけれど、なんだかんだで少女の家を訪ねたりすることになりそうですね。


・今日はあなたの雪の果て
作者はさかさな先生。いわゆる援助交際で自分の身体を売っている少女・つつじちゃんと、そんな彼女を買ってしまった女児好きのお姉さん・鶯さんのお話。

どうやらつつじちゃん、身体にある傷や家に帰りたくなさそうな雰囲気から言って、なにやら事情持ちみたいなんですよね。まあ察するに、両親が離婚してお母さんに新しく出来た相手に虐められているとかそんな状況っぽいです。

鶯さんはそんな彼女が本当は何を求めているのか、それを分かっているけれど、自分は少女買春なんてしてしまったクズだから何も出来ない…一度はそう思ってつつじちゃんを突き放してしまうのだけど、でも結局助けに行くところはカッコ良かったですね。

最後の、合鍵を渡す辺りもとても良いです。まあ確かに鶯さんは女児が好きで好きでたまらなくって「買って」しまったクズかもしれないけれど、でも多分今のつつじちゃんにとっては一番必要な人なんだと、そう思います。

しかしこれまた少女援交(しかもJS)とか、本当に際どいネタをぶっこんでくるなぁ…と。こういう作品をラストに持ってくる辺り、やはりこのアンソロはただモンじゃないと改めて思い知らされた感があります。


感想は以上で。

あとは、今回アニメイトで買ったのですが特典が付いてきました。

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めの先生のイラストカード。上の感想では触れませんでしたが、めの先生の作品もこのアンソロには収録されています。このイラストカードに描かれているのも、その作品に登場する2人ですね。


さて、そんな「パルフェ3」ですが、元々はみやびあきの先生の作品目当てで買ったものの、読んでみればどれも毛色の違う個性的な作品ばかりで、上で感想触れなかった作品含め全て素晴らしかったです。

鬼とか吸血鬼なんかの人外や、援交といったテーマを扱った作品が多かった為か全体的にややダークトーンな雰囲気が漂っていたりもしましたが、でも全てハッピーエンドになっているのも良かったですね。

悲恋な百合が好きと言う人もいるかとは思いますが、個人的には百合はハッピーエンドに限ると、そう思っています。世の中の女の子と女の子達に大いなる幸あらんことを!!


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