2009年10月・山陰・鉄道郷愁旅(3)
2009年 10月 31日 (土) 12:00 | 編集
- キハ603と過ごすひと時 -

御坊駅を出たキハ603は、ゆっくり、ゆっくりと線路を走って行きます。風景はごくごくありきたりな田舎町と言った感じ。住宅の間を抜け、のんびりガタゴトと走ります。

車内には、床の木材とオイル、鉄、それにディーゼル燃料の軽油とが混じった匂い。個人的にはこの匂い、とっても好きです。なんと言うか、古き良き時代の鉄道の郷愁を感じさせる匂いって感じで…。最近の車両じゃあ絶対に味わえませんからね、この感覚は。

そして床下からはディーゼルエンジンの唸り。DMH17系列特有のあのカラカラ…と言う乾いたアイドリングから、走り出すと一転、ヴォォ…ゴォォォと低い響きを聞かせてくれて、ずっと聴いていても本当に飽きません。この「音」があるから気動車って楽しいんだよなぁ。

ちなみにこのキハ603のエンジン、DMH17でも有名な「C」「H」じゃあなく、DMH17Bと言うあまりよく聞かない機種を搭載しているらしいです。


車内の乗客は10名ほど。地元の人が半分と、あとは「鉄」ぽい人で。引退の動向が注目されている車両で、しかも日曜なのにこれだけしか「鉄」がいないなんて…。まあ、おかげでゆったり乗れるから僕としては構わないんですけどね。


キハ603の乗り心地を楽しみ、あっと言う間に終点の西御坊に到着。途中に3つの駅を挟み、そして時間にしてわずか8分ほど。まあ、距離が2.7キロしか無いからねぇ。

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西御坊は実に小さな駅。小さな駅舎には一応改札口らしきものがあるけれど、駅員常駐と言うワケじゃあなく、委託の人(?)がいたりいなかったりするっぽい。

裏手へ回ってみるとこんな感じ。

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木枠の中にぽつんと停まったキハ603が、模型みたいでなんかカワイイw 


駅のホームには水飲み場があったりもします。

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運転手さんが喉をうるおすのに使ったりするのかな?



西御坊の駅から先、線路はこんな風になっています。

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駅の先すぐにある川で分断され…線路は川の先へもずっと続いているんだけれど、でもそこを渡る為の橋は失われ…もうここを列車が通ることは二度と無いんだろうなぁ。


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(クリックで拡大)

古豪のキハ603、君は青空の下、何を思うのか…。



さて。ここまで来て今度は折り返します。キハ603のその雄姿をしっかりこの目に焼き付けながら、そしてその匂い、暖かみ、乗り心地その全てを感じながら…。




…で、結局。





4往復乗っちゃったw





いや…だって、あまりに良かったから、つい…ね。まあどのみちこの日の午前中はずっと紀州鉄道乗り潰すって決めてたしさ!! 行って戻って行って戻って…を繰り返してたらいつの間にやら4回も往復しちゃってましたわ。

そして更にもう一回、御坊から乗車。と言うのも、途中の紀伊御坊の駅ではなんでもグッズの販売だとかもやっているとのコトで…。なので、御坊から乗って終点までは行かずに紀伊御坊で下車。

紀伊御坊駅構内には、廃車となって留置されているキハ604の姿。

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キハ603の部品取りの為にずっとここで置かれていたらしいけれど、でもそのキハ603自体も引退してしまったら、もう本当に「用済み」となってしまうんだろうなぁ…。

そう思うと、正面二枚窓のそのユーモラスな表情が、少し悲しんでいる様にも見えます。いやでも天寿を全うした、そう考えるべきなのかもしれないなぁ。


結局、この駅でグッズをあれこれ、3000円ほど買ってしまいましたwキハ603のバッジとか記念入場券セットだとか色々と。どうもこういうローカル線に乗りに来ると、グッズ類買い込みたくなってしまってイケナイですねぇ。
どうせ後で使うことなんて無いのにね。


そして、戻ってきたキハ603に乗って御坊駅へ。

4往復と半分。実に乗った、乗りまくった…キハ603を存分に堪能した大満足の紀州鉄道ミニ・トリップでした。



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(クリックで拡大)

このキハ603、遅くとも年内中には間違いなく引退してしまうだろうけれど、でも廃車とならずに車体が保存展示される予定だと言うのがまだ救いどころ。もう走る姿を見られなくなってしまうのは残念だけれど…でも、それでも。生き続けてくれるのはとても嬉しい。


何はともあれ。お疲れ様でした、キハ603。今日はキミに出会えて良かったよ。

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