2009年10月・山陰・鉄道郷愁旅(6)
2009年 10月 31日 (土) 15:00 | 編集
- 特急「はまかぜ」 キハ181に揺られて -

2009年10月12日(祝) 今日も天気は良さそう。

前日は寿司屋で散々食べて、ホテルに戻ってからも散々飲んで…でもスッキリと目覚めることが出来ました。ホテルで朝食を取り、さあ出発!!


今日はいよいよ、旅の目的地・山陰方面へと向かいます。が、今日はその向かう為の移動手段そのものがむしろ主役。そう、キハ181の特急「はまかぜ」が本日のメインです。

キハ181と言えば500馬力エンジンのハイパワー気動車としてデビューした車両で、外見は特急型気動車のスタンダード・キハ82と似た雰囲気ながら、客室扉の折り戸など細かい部分に色々と差異があって、子供の頃の僕にとってはちょっと憧れの車両だったなぁ。

だけれど結局、ついにこの歳になるまで乗ることかなわず…。それに遂に今日、乗れると言うのだから気分が高まるのもムリは無いってもんです!!


まずは新大阪⇒大阪へ普通列車で移動。「はまかぜ」の始発駅は大阪駅です。このことから言っても昨日はやはり、新大阪ではなく大阪周辺に宿を取るべきだったかも…。

大阪駅で待つことしばらく。9時20分ごろ、僕の乗る特急「はまかぜ」1号はゆっくりとホームに入って来ました。初めて間近に見る、181系のその雄姿。


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おおお…か、かっこいい!!



何と言うか、近年の特急車両のスマートさとは一味違う、重厚感溢れる雰囲気がもうたまりません!!


散々と写真を撮りまくって、そしていよいよ車内へ。この「はまかぜ」も奮発してグリーン車をチョイスしてしまいましたw

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グリーン車と言えども、必要以上の飾り気の無い…と言うか飾り気なんてそもそもまるで全くナシと言うこの国鉄クオリティwグレー系の地味な配色のシートが4列で並び、床はカーペットなんて洒落たものが敷いてあるハズも無く、天井にはカバー付きの蛍光灯が2列、その間には冷房装置の吹き出し口がズラリと並んで…。

ああ、いかにも昭和の、国鉄の車両って感じです。


…つか、パッと見、普通車とあまり変わらないって言うかww



座席に腰掛けてみると、シートはふかふか。4列ながら幅は十分にあるんだけれど、でもちょっと背ずりが低いかな?て感じなのが、造られた年代を感じさせますねぇ。この頃はまだまだ日本人の体格も今ほど大きくは無かっただろうし。

でもね、このシート。一見、全然グリーン車のレベルに達してなさそうに見えるんだけれど、でもこれがリクライニングさせてみると凄いんです。



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うわぁ…めっちゃ倒れるよ!!!


写真で見る分にはそれほどでもなさそうに見えるかもしれないんだけれど、でも実際に腰掛けてみると凄いんです。リクライニング全開にすると景色がほぼ天井になるって言うかwつまり視界が前方ってよりは上方に行ってしまう、それ位に倒れちゃうんですね。これ、夜行列車とかで使われたらよく眠れるだろうなぁ。


さて、そうこうしているうちに時刻は9時36分。特急「はまかぜ」、いよいよ出発です!! ブルルル…ゴォォォとエンジンの低い唸りと共に駅を後にし、どんどんと速度を上げていきます。でもエンジンの音は思っていたよりも静か。大出力エンジンと言うからどれほどか…と思いきや、案外とそれほどでも無い?

大阪を出てしばらくはずっと山陽本線を走って行きます。通勤電車や新快速達に交じって、結構なスピードを出して力強く走ります。

ああ…この感じ。なんだろう、旧型気動車が大都市近郊の通勤路線を力走している、その姿を思うとこうグッと胸に来るものがありますね。思えば、数年前に乗りに行った仙台の快速「南三陸」もこういう感じだったよなぁ。東北本線を駆け抜けた、あの姿がふっと頭をよぎります…。


そしてこの181系のグリーン車。走り出してすぐに車内に漂ってくる独特のにおい。ああ…これこれ、この香りですよね。昔のディーゼルと言えば、車内には軽油のにおいがふわっとかすかに漂ってくるものでした。キハ58なんかもそうだったけれど…懐かしいなぁ。

今の気動車じゃあほとんどそんな匂いは感じられないし、まあこれって単純に昔の車両の換気が悪かったってコトなんだろうけれど、でもマニア的にはむしろこの方が嬉しいんですよね。つか、マニアってよりもむしろフェチかこれ?wでも僕は大好きなんですよね、この気動車特有のにおい。


「はまかぜ」は10時40分に姫路に到着。ここから進行方向が逆向きになり、そして播但線へと入って行きます。それまでの大都市・街の風景から車窓も田園のそれと変わり、一気に旅らしくなっていきます。

ここで少しの乗客。大阪を出た時は僕を含め、グリーン車には3名ほどしかいなかったけれど、行楽と思しきおばちゃんのグループとか乗りこんでちょっとだけ賑やかに。まあそれでも全員で10人いるかどうか、と言う位なんだけれどw

また、この駅から車内販売が乗車。さっそく弁当を購入します。まだお昼にはちょっと早いけれど、もし売り切れてしまったら大変なので…。なにしろ大阪⇔浜坂乗り通すと4時間弱。これを全く飲まず食わずと言うのはさすがにキツ過ぎるw


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播但線の、のんびりした風景を眺めつつ過ごす車内。何もしないことに幸せを感じます。ああ、列車の旅はこれでイイ。


そして、11時半位になったところでお弁当タイム。

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「但馬名物かにずし」と言うのを。開けると、カニがたっぷり入ったちらし寿司と言った感じで、その上に更に大きなカニの足が3本。酸味が効いて爽やかな味付けでなかなかに美味しい。

そしてビール。車内販売で冷たい缶ビールを購入し、グイっと開けます。ああ…鉄道の旅の醍醐味はやっぱりコレに尽きますなぁ。真昼間に列車の中で、駅弁と一緒に飲むビールはどうしてこんなに美味いんだろう…!!


ただちょっと困ったことが…。と言うのもこのキハ181グリーン車の座席。手すり部分にテーブルが備え付けてはあるんだけれど、あまりに小さ過ぎて駅弁はおろか、缶ビールすら載せるのに躊躇するレベル!!w更に更に、座席背面にはテーブル付いてないから、そうなるとテーブルはこの小さなのを利用する他ない…と。

まあどう考えても使えそうにないので、駅弁は手に持って、ビールは窓側座席下の段(中を排気管が通っている?)に置きましたけどねwこのユーザビリティの無さも正に国鉄クオリティ。


列車はやがて播但線を出て、山陰本線へと入って行きます。城崎温泉など有名な観光地を通って、その度に車内の乗客は減って行きます。最終的にこのグリーン車に残ったのは僕を入れて3名ほど。多分大阪から乗ってる人達ばかりです。

山の中を走っているのか、列車は何度もトンネルをくぐります。そして幾つのトンネルをくぐったでしょうか…。外へ出た瞬間にパッと視界が開け、一際高いところを自分が走っているのが分かります。向かって右側の車窓には青い海と青い空…。

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そうです。今、僕はまさにあの「餘部鉄橋」を渡ったのです!! 今日の旅、イチバンのピークをまさに迎えたところでした…。


そして「はまかぜ」1号は13時17分に終点の浜坂に到着。あこがれのキハ181と過ごしたこの4時間弱の時間。それはとてもとても素敵な時間でした。


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(クリックで拡大)

ありがとう…キハ181!! キミのことはいつまでも忘れないよ!!!


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