2009年10月・山陰・鉄道郷愁旅(13)
2009年 10月 31日 (土) 20:00 | 編集
- 旅の終わりに・そしてサンライズでの一夜 -

旅の終わりに訪ねておきたかった場所。それは、もう20年近くも昔に廃線となった、JR大社線の旧・大社駅。せっかくここまで来たのだから、やはり「鉄」としてこれは見ておくべきではないか、と。

そんなワケで、先程まで観ていた博物館から出雲大社・更に一畑電車の出雲大社前駅を抜けて向かって歩きます。でもこれが、地味に遠い…。出雲大社から15分位かかります。

一畑電車の駅なら出雲大社まで5分程だから、この差は歴然。そうなると、出雲大社アクセス路線としてはあまり用をなさなくなっちゃったんだろうなぁ…。


辿り着いた大社駅。

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和風木造建築の、とっても立派な駅舎が建っています。

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(クリックで拡大)

夕陽を浴びて輝きながらそびえ立つ、その姿にしばし見入ってしまいました。



内側も素敵。

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まるで駅舎と言うよりは、歴史のある老舗旅館の様なたたずまい。当時の建築技術の粋を尽くして造られたのだろうなぁ。


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ホームは長~く伸びていて、ここに立っているとまだ列車がやって来そうな、そんな錯覚にとらわれます。こんな立派な駅が廃駅だなんて、信じられるかい?

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向かいのホームには蒸気機関車D51の姿が。この駅と共にその余生を安らかに、末長く送って行くのでしょう…。


今回の旅。自分の中でのテーマの一つに「鉄道郷愁」と言うのがあって、実際ここへ来るまでに和歌山のキハ603、山陰へと向かうキハ181、余部鉄橋と色々な「郷愁」を味わいながらやって来たのだけれど、最後の最後にまた、良いものに出会えたなぁ…。

素晴らしい鉄道遺産との邂逅を後に、さあ、いよいよ帰路へと尽きます。



今回の旅、ラストは「サンライズ出雲」。

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この285系も登場からもう10年経つけれど、でも未だにそのデザインと存在感は色あせない。

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車内へと足を踏み入れると、ふんだんに木材を使ったその意匠が、他の鉄道車両には無い趣で目を引きます。

今回、僕が取った部屋は、サンライズで最上級のA個室「シングルデラックス」。今回の旅、最後の最後まで手は抜きません。どうせなら思いっきり贅沢してでも楽しまなくっちゃ!!

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部屋は実に広々としてゆったり。シングルデラックスは2階部分にあたるのだけれど、天井も高く部屋内で立つことだって勿論出来ます。ベッド以外にも大きなテーブルに椅子、更に洗面台と実に色々と備えられていて、まさに致せり尽くせり。

同じ一人用個室でも、ソロやシングルなんかとは較べ物にならないのは勿論、同じシングルデラックスでも客車寝台のそれより遥かに快適。まあ、さすがに「北斗星」だとかの「ロイヤル」なんかには負けると思いますが、でも寝台料金と設備との比較で言えば、たぶん日本最強の寝台個室なのでは?

ただ…「サンライズ」は供食設備が全く無いから…なぁ。食堂車とは言わないにしろ、せめて車内販売でもあれば気分も盛り上がるんですけどねぇ。あとはやっぱり、A寝台ならウェルカムドリンクが付く、とか?w


18時55分。僕を乗せた「サンライズ出雲」はいよいよ出発です。走り始めて車掌さんが部屋へとやって来て検札。これが済めばもう後は部屋でくつろぐだけ。早々に浴衣へと着替えます。そしてシャワールームへ。

この「サンライズ」、シャワー室が付いていて、本来ならばシャワー券を車掌から買い求めて使うと言う形なんだけれど、A寝台はシャワー券がサービスで付いて来るんですね。更にA寝台ならアメニティキットも付いてきます。タオルとか歯ブラシとか。

このアメニティキット、使うべきかどうしようか迷ったんだけれど…でも、別にタオルとかに「サンライズ」て書いてあるワケじゃあないし、鉄道グッズとして価値がありそうなのはアメニティキットの入ったナイロン袋と、キット内の石鹸を収めた箱くらい。

ナイロン袋には「サンライズ」、石鹸箱には「JR」のロゴがそれぞれ入ってますwでもその他には何も書かれておらず…。なのでもう、使っちゃいます。シャワーを浴びて、アメニティキットのタオルで体を拭いて…。動く「サンライズ」でのシャワータイム。旅の疲れが全部洗い流れて行く様な、至福の時でした。


そして、旅の〆と来ればもう、後はひたすら飲むしかない!!

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駅弁を肴に、日本酒とビール。あれこれ飲りつつ、この旅を振り返り…。

そうして僕は、いつしか眠りへと落ちていました。



朝、目が覚めると、そこはもう東海道。都会のビルの群れ、それにラッシュに飲みこまれていく通勤客たち…。そんないつもの、「日常」の光景が車窓に飛び込んできます。ああ、旅はもう終わるのだな…。


そして「サンライズ出雲」は朝7時8分に東京駅へと到着。こうして、今回の旅、全てが終わりました。

自分が未体験だった山陰の土地へ行くと共に、鉄道郷愁もあれこれ味わいたいと計画した今回のこの旅行、色々と詰め込んで日程的にも金銭的にも(苦笑)大変なものとなったけれど、でもとてもイイ体験が出来た、そんな旅だったと思います。

キハ603やキハ181を初めとした、今回出会った車両達に。鳥取砂丘のラクダや馬車、餘部鉄橋に松江の遊覧船に宍道湖の夕日…。体験した物事全てに。そして道中出会った人達全てに、今回の旅が良いものとなったことへの感謝の念を述べ、この旅行記を終わりとしたいと思います。

…ありがとうございました!!!


Comment
この記事へのコメント
旅日記おつかれさまです。
このシリーズ、大変楽しく読ませていただきました。

僕の旅行のほとんどが車もしくは新幹線なので、
こうした列車旅ってすごく新鮮に感じるんですよね。
一度は列車に揺られて長旅にトライしたいっていう
憧れはあるんですが、実は列車に乗ってるのが苦手でしてw
SLが走るところに生まれ育ちながら、
こんな性格なものでちょっと損してるのかもw

さて、僕も東京旅行記書かなきゃなんないんですが、
まだ東京に到着してないっていうw
オウジーさんの更新頻度の高さには頭が下がります。
2009/ 10/ 24 (土) 23: 40: 50 | URL | mal2 # -[ 編集 ]
>mal2さん
旅日記読んで下さったんですね、ありがとうございます!!

本当はもっとスッキリまとめるつもりもあったんですが、でも書き出したらやっぱり長くなって…時間もかかっちゃいましたw

列車に乗るのが苦手だと、列車での長旅はちょっとツライかもしれないですね…。
僕なんかはそもそも鉄道が好きで好きでたまらない人種なんで、旅行計画を立てる際もまず最初に「今回はこの列車に乗る」と、行先よりも乗る列車が来てしまう位なので…(苦笑)

でも手段はどうあれ、やっぱり旅ってイイものだと思いますよ。
自分の見知らぬ土地へと行き、普段と違う風景を眺め、普段と違う体験をする。それってすごく素敵なことだと思うんです。

mal2さんの東京旅行記、実はかなり楽しみにしています…w
2009/ 10/ 26 (月) 00: 04: 32 | URL | オウジー # -[ 編集 ]
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