気まぐれディスクレビュー・ケヴィン御大のミックスCD×3。
2013年 03月 24日 (日) 00:01 | 編集
最近、昔集めてたテクノのCDを部屋の棚から発掘してはあれこれ聴いてたりするんですが、とりわけミックスCDを聴くのに非常にハマっております。

中でもこのところずっとよく聴いているのがデトロイトの巨人ケヴィン・サンダーソン御大のミックス。ウチにこの方のミックスCDが3タイトルあったのでそれを繰り返し交代でデッキにぶち込んでは垂れ流してますw


まず1枚目。「X-MIX Transmission from deep space radio」

kevin_xmix_s


X-MIXと言うシリーズものミックスの中の一つ。このシリーズ、確か他にケンイシイとかその辺りのアーティストが出していたんだっけ…。と言っても僕はこのケヴィン御大のしか持ってませんがw

これ、音はもう直球どストレートなデトロイトテクノ。デトロイトテクノってどんな音楽ですかって聞かれたらとりあえずこれ聴かせておけばオッケーてな位。

トラックリスト見てもOctave OneとかE-Dancerとかデトロイトの重要アーティストが多数名前を連ねていますし。

で、なんと言うか非常に「黒い」です。暗いんじゃなくって「黒い」。

リズムはハッキリとした4つ打ちで踊れるし、サウンド的にはいかにもデトロイトって感じのストリングス系の上モノ多めで凄くスペイシー、空間的なんだけどね。でもどこかドロドロした情念の様なものを全体から感じるんですよね。

それはなぜかと言うと、やっぱりデトロイトテクノは黒人達のソウル・ミュージックだからなんじゃないかなぁと思う。

これはデトロイト的なサウンドであってもドイツ辺りの白人達が創った音楽には決して無いもので、本場デトロイトの黒人が造った音をケヴィン御大がミックスするからこそこの音になるんだと、そう思うんですよね。

ちなみにこのCD、出たのは97年とかなり古いです。今からもう15年以上前。だけど今聴いて音が古いかと言うとそんなことは全く無く…いわゆるテクノクラシックとか、そんな感じでも無いんですよね。

テクノなんて言うマイナーな音楽ジャンルにおいても流行り廃りはあったりするんですが、その中でもデトロイトテクノは時代に流されない、力強い深い音楽性を持った音楽なんだと思います。


2枚目は「KS02」。

kevin_ks02s

TrusttheDj.comと言うDJミックスばかり出してたレーベルから出てた一枚。

これは物凄くハウシーなんですよね。ピアノの音が印象的なトラックだったり、歌モノだったり…リズムは骨太な4つ打ちなんだけれどBPMもあまりアゲ過ぎずにしっとり聴かせる感じ。

…なんて思ってるとこれがとんでもないw

確かに前半はハウスぽい雰囲気でしっとり進んで行くんだけれど、途中からグイグイBPMも早くなって行って後半はラテン系のパーカス音中心のミニマル主体でアゲまくりですw

そして非常に陽気。全体に漂う音の雰囲気がとても明るいです。歌モノだったりラテン系トライバルミニマルが多めだからかもしれませんがとにかく派手で底抜けに明るい感じ。

後半にはBryan ZentsのD-Clashとか当時クラブで流行ったキラートラックも入ってます。

音だけじゃなくってプレイスタイルもかなり派手。ビッシビシガッシガシにフェーダーで音を切り刻みまくりながら別の曲を混ぜて行ったりとトリッキーなプレイが見られます。

同じ人のDJミックスでも上の「X-MIX」とはまるで異なる雰囲気。

でもこっちの方が本来のケヴィン御大の持ち味なんじゃないかな…と、なんとなくそんな風にも感じさせられたりもします。ケヴィン御大自身も相当にノリノリでプレイしている、そんな雰囲気が伝わる一枚ですね。


3枚目は「deep space techno」。

kevin_deepspace_s

こちらもTrusttheDj.comからの一枚。

これがまた上の2枚とはまた全然雰囲気違っていて…これはもう最初っからクライマックス!!w

初っ端からBPM早めでズンドコなトライバルミニマル中心で展開されます。トラックリストにある名前もDeetronだとかPaul Macだとかミニマル系の人多め。

でもズンドコミニマル中心と言っても音を極力排したストイックに身体を鞭打つようなミニマルじゃあなくって、ラテンノリの明るい雰囲気。時折ハウシーなトラックやデトロイト風な上音の曲も織り交ぜて、だけど終始BPMは早めでガンガン踊れる感じ。

DevilfishのMan Aliveとかああいったヒットトラックも幾つか入っててリスニングにも凄くいい、聴きやすいミニマルのミックスという感じですね。

で、こちらもやはりプレイスタイルはかなり派手。フェーダーさばきだったり時折スクラッチを織り交ぜてみたり…。


3枚共に共通して言えるんだけれど、ケヴィン御大のプレイって基本かなり派手な感じがします。なおかつ荒っぽい。

と言っても荒っぽいと言うのは勿論ミックスが下手とかそんなことはなく…いやむしろ滅茶苦茶上手いんですが(当然)、でも機械的に綺麗に繋ぐのじゃなく多少のピッチのズレがあっても混ぜながら合わせちゃうと言う感じ。

そこにスクラッチやらキレのあるフェーダーさばきやらを頻繁に使いまくってて、結果としてなんとも生っぽい、ライブ感のある独特の持ち味を醸し出していると思います。

そう。生っぽいんですよね。ケヴィン御大のこのミックスCD達は。

DJミックスのCDと一口に言ってもプレイスタイルもそれぞれ人によって違うし、いかに丁寧に正確無比に曲と曲とを合わせるかに重点を置くスタイルのDJだって当然います。

中には実際にアナログで繋ぐんじゃなしにソフト上でミックスしただけの物もあったりで…それはそれで曲自体が綺麗に聴けるコンピレーション的な良さもあるのだけど、ケヴィン御大のミックスはそれらとはまさに真逆。

1枚目に上げた「X-MIX」なんてアナログレコードならではのノイズもしっかりと入っていますしそのライブ感が本当にたまらないです。

近年だとクラブシーンもPC-DJが主流になってきちゃってるから、こういう生っぽいDJプレイを聴ける機会はますます減ってしまっているのではないでしょうか…?


そんなケヴィン御大のプレイ、自分は観たいなぁとずっと昔から思っているのだけれど結局今まで一度も観たことないままだったりします。デリックメイは一度観てるんだけどなぁ…。


と、たまには音楽ネタで記事を書いてみました。

いやだって、ウチのブログ元々は音楽ネタを結構中心にするつもりだったんですよ? ディスクレビューとかライブレポとかそういうのを定期的に書こうと思ってたのに…。

ええ、ウチはまんがタイムきららの感想ブログじゃないんです(涙)


そんなワケでたまにはブログのタイトルに沿った記事も書かないと。と言うワケでこの気まぐれディスクレビュー、また忘れた頃に自分の持ち盤の中から懐かしの一枚だとか取り上げて書いてみたいと思います。


Comment
この記事へのコメント
音楽のジャンルが違うんですが、私もちょっとした懐メロブームであります。10数年くらいの音楽だと今きいても違和感ないんですが、どどっと昔の音楽を聞くと違った感じの音色がでていて、新鮮ですよね。
2013/ 03/ 24 (日) 01: 13: 55 | URL | ヘイホー # -[ 編集 ]
>ヘイホーさん
確かにここ10年位の音楽だとそんなに今と変わらないかもですが、20~30年昔だと使ってる楽器(電子系)やレコーディング技術諸々も異なるので音の雰囲気が全く違いますよね。
仰る通り、それがかえって新鮮で面白かったりします。
2013/ 03/ 26 (火) 00: 13: 45 | URL | オウジー # -[ 編集 ]
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