「東力士 特別純米酒 どうくつ熟成酒 平成16年度産」。
2009年 04月 27日 (月) 23:20 | 編集
ここ最近ずっと、休みの度に友人と会って飲んだりが続いていて、今日は久々の部屋で独り酒。

日本酒をのんびり、ゆっくり飲ろうか、と。


今月上旬に行った烏山で買った日本酒のうちの1本。

酒蔵(貯蔵庫代わりの洞窟)を見学させてもらった、島崎酒造のお酒。

「東力士 特別純米酒 どうくつ熟成酒 平成16年度産」

sake20090427_01

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「どうくつ熟成」とあるのだから凄い。見学させてもらった、あの洞窟貯蔵庫でじっくり寝かされたものなんだろう。「平成16年度産」と言うことは、かれこれ5年も熟成された、と言うことか。

普通、日本酒と言うのはワインなどと違って、造られたその年内に飲んでしまうものなので、こんな熟成酒と言うのは珍しい。


熟成されたと言うことで、色でも付いているのかと思いきや、杯に注げば綺麗に透き通った液体。香りはほとんどしない。

が、口に含んだ途端、その液体の中にぎゅうっと凝縮されていたものが一気に弾け出す。溢れんばかりの米の旨みのエキス。濃い、とにかく味が濃い。

芳醇な酸と、それを支えるだけのどっしりしたボディとが土台にあり、その上で全体を引き締めるキリッとした辛さ。どの要素も強いのだが、調和が上手く取れていて、どれか一つが突出し過ぎることの無い、バランスの良い味わい。

結果として、濃醇でコクがあってまろやかな、それでいてしっかりとした辛口日本酒に仕上がっている。

後口に、舌の上にかすかな渋みやしょっぱさの様なものも感じたりで、なかなかに複雑な味わいでもある。

また、どこか燻製の様な独特の風味が味全体を包み込んでいて、ここらへんが5年の年月が醸し出す味わいなのかなぁ、などと思ってもみたり。


これで、あとは豊かな香りが加われば完璧だが…惜しい。その要素だけが欠けてしまっている。まあ、吟醸酒じゃあないのだから、香りが強過ぎてもそれはそれで逆に問題だが。

しかし、美味い、いい日本酒だ。


今日の器は、3月終わりの新潟色キハの旅で訪れた会津若松で買った杯を。

sake20090427_00

前回この器を使った時は、中に濁りのお酒を入れて、白と黒の調和を楽しんでみたものだが、塗り物の器には透明なお酒もやはりよく似合う。

この杯、やや縦長の独特の形状をしていて、それが優美で繊細でどこか女性的な雰囲気を醸し出している。

しかし、この漆塗りの杯と言うのは本当に口当りが良い。例えばガラスだと唇に当たった時にどこか冷たい感じがして、陶器だと土ぽいざらざらとしたところがあって…。

漆の器だとそれが無く、当たりはどこまでも滑らかで柔らかで、そして温かで…。

口に触れた時の感触の良さでは、間違いなく漆塗りの杯が一番、だろうなあ。


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